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歯科コラム

ハイブリッドセラミックに健康保険が適用されるというのは本当ですか?

2018年11月22日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「ハイブリッドセラミックと健康保険」です。
最近では、医療に関係することでもある程度ならインターネットで情報収集が可能です。

そこでセラミック治療について調べると、ハイブリッドセラミックに健康保険が適用されるという情報を目にすることがあると思います。その一方で健康保険が適用されないという情報もあり、ここではそれについて正しい情報をお伝えします。

ハイブリッドセラミックと健康保険

2014年の健康保険改定により、ハイブリッドセラミックに健康保険が適用されるようになりました。このため、ハイブリッドセラミックに健康保険が適用されるというのは事実です。ただし、従来のハイブリッドセラミックに健康保険が適用されると捉えるのは間違いです。

さて、これがどういうことかと言うと、ハイブリッドセラミックで健康保険が適用される場合、従来のセラミック治療でハイブリッドセラミックにする場合と比べて3つの違いがあるのです。まず違いその1…それは「ハイブリッドセラミック」の品質です。

健康保険適用のハイブリッドセラミックは従来のハイブリッドセラミックに比べて審美性が劣っており、なおかつ耐久性も劣ったものになるため、従来のハイブリッドセラミックとは別物になります。そして、違いその2が「治療を行う側の基準」、違いその3が「治療を受ける側の基準」です。

以下の項目で、「違いその2」と「違いその3」についても詳しく解説します。

健康保険適用・治療を行う側の基準

上記で説明した「違いその2・治療を行う側の基準」についてです。従来のセラミック治療では特に基準はなく、ハイブリッドセラミックに対応した歯科医院ならどこででも治療を受けられます。

しかし健康保険適用のハイブリッドセラミックの場合、治療を受けられる歯科医院が限られており、次の4つの基準を全て満たす歯科医院でなくてはなりません。言ってみれば、次の基準こそハイブリッドセラミックで健康保険を適用させるための必須条件なのです。

基準1. 厚生労働省に施設基準の届け出を行い、認可された歯科医院である
基準2. 歯科補綴治療に関する専門知識、及び3年以上の経験を持つ歯科医師が在籍している
基準3. 厚生労働省の定める歯科用CAD/CAM装置で製作する
基準4. 製作する歯科医技工所との連携がとれている

…これらの基準を見ると分かるとおり、いずれも歯科医院側に定められた基準です。これら全ての基準を満たす歯科医院でなければ健康保険が適用されないですから、ハイブリッドセラミックで健康保険が適用される歯科医院は限定されているということになります。

健康保険適用・治療を受ける側の基準

上記で説明した「違いその3・治療を受ける側の基準」についてです。従来のセラミック治療でハイブリッドセラミックにする場合は特に基準はなく、言ってみれば好きな箇所をハイブリッドセラミックにすることができます。

しかし健康保険適用のハイブリッドセラミックの場合はそうではなく、治療対象となる歯の箇所、ハイブリッドセラミックの人工物に基準が定められています。具体的には、次の基準を満たしていなければなりません。

ハイブリッドセラミックの被せ物に限られる

…つまり、詰め物の場合は例外なく健康保険が適用されないということになります。
また、治療対象となる歯には次の基準が定められています。

・第1小臼歯(前から4番目の歯)
・第2小臼歯(前から5番目の歯)
・第1大臼歯(前から6番目の歯) ※金属アレルギーの方のみ
・第2大臼歯(前から7番目の歯) ※金属アレルギーの方のみ
・第3大臼歯(前から8番目の歯) ※金属アレルギーの方のみ

…これら以外の歯では健康保険が適用されません。ちなみに金属アレルギーの方だけ治療対象となる歯が多いのは、金属アレルギーのため銀歯を使用できないことが考慮されていると考えられます。

ただしその場合は金属アレルギーであることの証明が必要になるため、それにかかわる検査や診断の結果の類、もしくは医師の紹介状などが必要です。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、ハイブリッドセラミックと健康保険についてまとめます。

1. ハイブリッドセラミックと健康保険 :従来のハイブリッドセラミックより質が劣っている
2. 健康保険適用・治療を行う側の基準 :厚生労働省が定めた4つの基準を満たす歯科医院に限られる
3. 健康保険適用・治療を受ける側の基準 :治療対象の歯が限られており、被せ物でなければならない

これら3つのことから、ハイブリッドセラミックと健康保険について分かります。このような基準は定期的に改定されることがあるため、今回の説明あくまで現時点のものだと捉えてください。

将来的には治療対象となる歯が増える、治療対象となる歯科医院の基準が緩和される可能性がありますし、そうなれば患者さんにとって健康保険適用のハイブリッドセラミックはより身近にものになるでしょう。現状は基準が厳しいため、お手軽に健康保険が適用されるとは言い難い状態です。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』