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歯科コラム

治療しても虫歯が再発し、虫歯と治療の繰り返しで悩んでいます

2019年01月01日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「虫歯の再発を予防する方法」です。一度虫歯治療した歯でも、再び虫歯になる…つまり虫歯が再発することがあります。

これは二次虫歯や二次カリエスと呼ばれるもので、決して稀なケースではありません。実際、虫歯治療と虫歯の再発を繰り返している方も少なくなく、そのためここでは二次虫歯の予防方法について説明します。

なぜ二次虫歯は起こるのか

虫歯治療をした歯は、詰め物や被せ物によって保護されています。このため本来なら細菌が入り込むことがないのですが、人工物である詰め物や被せ物は時間の経過によって徐々に劣化していきます。

特に銀歯は保険診療の最低限の材質ですから、2年や3年経てば劣化することが多く、そうなると詰め物や被せ物の接着が弱まり、歯との間に隙間が生じてしまいます。その隙間から細菌が入り込むことで、二次虫歯が起こります。

二次虫歯は初めての虫歯よりも予防しにくい

最初の虫歯と二次虫歯、これらを比較すると後者…つまり二次虫歯の方が予防は難しく、その理由として次のことが挙げられます。

治療した歯は脆い

虫歯治療をした歯は象牙質が剥き出しになっており、脆く細菌に感染しやすい状態になります。詰め物や被せ物によってそれを防いでいるものの、これらに隙間が生じてしまえば入り込んだ細菌によってすぐに虫歯に感染してしまいます。

歯磨きの予防が難しい

二次虫歯を予防するには、詰め物や被せ物と歯の境目を綺麗に磨かなければなりません。意識すればそれは可能でしょうが、普通に磨いていてはその箇所に歯ブラシは届かないでしょう。このため、健康な歯の歯磨きに比べて二次虫歯予防のための歯磨きは難しいのです。

虫歯の再発はしないイメージがある

虫歯治療を終えた後、ほとんどの方は今後の虫歯予防を徹底するでしょう。しかしその場合、大抵は他の健康な歯に対して予防意識が向けられます。虫歯治療した歯が再度虫歯になることをそもそも考えない方が多いのです。

二次虫歯の予防方法

二次虫歯を予防するには次の方法が効果的です。

セラミックにする

費用は高くなりますが、保険診療の銀歯に比べてセラミックは格段に二次虫歯を予防しやすくなります。表面がツルツルしているためセラミックにはプラークが付着しにくいですし、歯との接着の相性の良さ、詰め物や被せ物のサイズの精度の高さなどが二次虫歯を予防しやすい理由です。

最初の虫歯治療の時点で歯科医院選びにこだわる

歯は削ってしまうと象牙質が剥き出しになり、そうなると脆く細菌に感染しやすくなります。「虫歯治療=歯を削る」のイメージがありますが、実は虫歯の状態次第では削らずに治すことも可能です。ですから、できるだけ歯を削らない歯科医院で治療を受ければ、後の二次虫歯を予防しやすくなります。

定期検診を受ける

二次虫歯は一見詰め物や被せ物に覆われているため、目で虫歯を確認できません。また、詰め物や被せ物の劣化や隙間の発生も自分で発見することは難しく、そのため定期検診を受けて歯科医に状態を確認もらうと良いでしょう。

…もちろん、最初の虫歯の予防方法である「精密な歯磨き」や「食生活の改善」も必要です。これらに加えて上記の予防方法を実践していれば、二次虫歯は予防しやすくなります。

二次虫歯は歯を失う原因になる

二次虫歯を繰り返すと、いくらその都度治療したとしても最終的に歯を失います。虫歯によって歯が溶かされ、治療によって歯を削られ、これらが繰り返されることで少しずつ歯が失われていくからです。

もちろん、二次虫歯に限らず虫歯を放置することで確実に歯を失いますが、二次虫歯の場合は例え治療としても、虫歯が繰り返されることで歯を失ってしまうのです。このため、二次虫歯は歯を守るために確実に予防しなければなりません。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、虫歯の再発を予防する方法についてまとめます。

1. なぜ二次虫歯は起こるのか :詰め物や被せ物に隙間が生じることで、細菌が入り込んで虫歯が再発する
2. 二次虫歯は初めての虫歯よりも予防しにくい :治療した歯は脆く、細菌に感染しやすいため
3. 二次虫歯の予防方法 :セラミックにする、最初の虫歯治療の時点で歯科医院選びにこだわる
4. 二次虫歯は歯を失う原因になる :治療のたびに歯を削ることで少しずつ歯が失われていく

これら4つのことから、虫歯の再発を予防する方法について分かります。以前に新聞でも記事になっていたことがありますが、近年虫歯は減少傾向にあります。これはフッ素配合の歯磨き粉の普及などが主な理由となっています。

しかし二次虫歯においては減少傾向ではなく、最初の虫歯が減少していることでむしろ虫歯の割合としては高くなっています。このため、セラミックや定期検診などによって確実に予防するようにしなければなりません。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』