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歯科コラム

まだ乳歯の子供に対して虫歯予防を徹底する必要はありますか?

2019年01月15日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。今回のテーマは「乳歯と虫歯の予防」です。乳歯はいずれ抜けて永久歯に生え変わります。このため、虫歯予防を大切に考えない方もいます。

「いずれ抜けるのだから乳歯が虫歯になっても問題」…そう考えてしまうのです。しかしそれは間違いで、むしろ乳歯だからこそ虫歯予防を大切にしなければなりません。そこで、ここでは乳歯と虫歯の予防をテーマにした説明をしていきます。

乳歯は虫歯になりやすい

乳歯の虫歯の予防についてまず知っておいてほしいのは、乳歯は虫歯になりやすいということです。ではなぜ乳歯は虫歯になりやすいのか?…その理由は3つあります。

乳歯はやわらかい

乳歯は永久歯に比べてやわらかく、そのため虫歯菌に対する抵抗力もそれほど高くありません。やわらかいということは脆いということにもなるため、乳歯の虫歯は進行しやすい特徴があります。

子供は精密な歯磨きができない

乳歯にしても永久歯にしても予防のメインは歯磨きです。しかし子供は歯磨きの技術が未熟なため、大人ほど効率よくプラークを除去できないのです。

子供は甘いものが好き

子供は甘いものが好きですから、大人よりも糖の摂取が多くなります。糖は虫歯菌の好物ですから、乳歯と関係なく「甘いものが好き」の時点で子供は虫歯になりやすいのです。

乳歯の虫歯予防をしないとどうなるか

実際に乳歯の虫歯予防を大切に考えない場合、次のような問題が起こります。

子供が虫歯予防の大切さを学べない

親が虫歯予防の大切さを教えれば、子供はそれを学びます。ですから親が子供の歯磨きの時に毎回仕上げをしていれば、子供は歯磨きの大切さも学びます。一方、乳歯の虫歯予防を大切に考えなければ、子供も虫歯予防を大切に考えなくなってしまいます。

永久歯が白い歯として生えてこなくなる

乳歯が生えている時、既に永久歯は乳歯の下で誕生しています。このため、乳歯が虫歯になってそれが進行した場合、虫歯菌が永久歯のすぐ近くまで接近します。そうなると永久歯は虫歯菌の悪い影響を受けてしまい、変色してしまうことがあります。

永久歯が正常に生えてこなくなる

乳歯が虫歯になれば、当然歯に穴があきます。そして、穴のあいた乳歯は元の大きさより小さくなります。乳歯が小さくなることで隣接する歯がその乳歯に傾き、永久歯の生えてくるスペースを妨げます。しかし永久歯はそれでも生えてきますから、スペースを失うことで傾いて生えてきてしまいます。

…仮に虫歯によって乳歯が抜けたとしても、それは正常なタイミングで抜けたことにはならず、そのため永久歯の生え方に問題が生じる可能性があります。乳歯の虫歯予防を大切にしないのはそれだけで良くないですし、虫歯予防を大切にしないことで乳歯が虫歯になってしまえば、永久歯に影響する問題が起こるのです。

小児歯科の予防治療

小児歯科は虫歯を治すのはもちろんですが、虫歯を予防することも大切に考えています。このため、小児歯科では様々な予防治療を行っており、定期的に通うことで虫歯予防の効果が高まります。

歯のクリーニング

歯に付着したプラークを除去するためのもので、歯磨き以上の効果があります。磨き残したプラーク、歯ブラシでは除去しきれないプラーク、いずれも綺麗に除去できます。例え親が毎回仕上げをしていてもどうしてもプラークは残るため、歯のクリーニングは定期的に受けましょう。

歯磨き指導

正しい歯の磨き方を歯科医が指導して、子供の歯を磨く技術を高めるためのものです。また、親に向けて正しい仕上げの仕方も指導するため、歯磨きする子供もその仕上げをする親も、毎日の歯磨きの精度が高まります。

フッ素塗布

最近ではほとんどの歯磨き粉にフッ素が配合されていますが、小児歯科で塗布するフッ素はそれらよりも濃度が高いものになります。歯に塗布することで、虫歯菌の出す酸に溶かされにくい丈夫で強い歯を作ります。

シーラント

子供の虫歯で多い箇所は奥歯であり、それは奥歯の場合は歯ブラシが届きづらいからです。シーラントは奥歯の溝を専用のプラスチックで塞ぎ、プラークの蓄積を防ぐための治療です。これによって奥歯の虫歯を予防しやすくなり、プラスチックも時間の経過によって自然に溶けていきます。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、乳歯と虫歯の予防についてまとめます。

1. 乳歯は虫歯になりやすい :乳歯は脆い上に子供は歯磨きの技術が未熟なため
2. 乳歯の虫歯予防をしないとどうなるか :子供が歯磨きの大切さを学べない、永久歯に影響する
3. 小児歯科の予防治療 :歯のクリーニング、歯磨き指導、フッ素塗布、シーラント

これら3つのことから、乳歯の虫歯の予防について分かります。乳歯はいずれ抜けるものの、その乳歯が虫歯になると永久歯にも影響します。また、子供も虫歯を予防することの大切さを学べなくなってしまいます。このため、乳歯の頃から虫歯予防は徹底しなければなりません。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』