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歯科コラム

セラミックは陶器ですよね?噛むと割れてしまうのではないですか?

2019年02月15日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。今回のテーマは「セラミックの耐久性について」です。セラミックは審美性の高さを認める人が多い一方で、耐久性を疑問視する意見があります。

確かにセラミックは陶器…つまり茶碗や湯呑みと同じ材質ですから、割れる心配をするのは分かりますし、金属である銀歯や柔軟性のあるレジンと比較すると、詰め物や被せ物として不安に思うのも分かります。そこで、不安視されがちなセラミックの耐久性について説明します。

セラミックの耐久性

結論から言うと、セラミックの耐久性自体に一切問題はありません。そもそも問題があれば、セラミック治療が国で認められるはずがないですからね。セラミックは材質として現に銀歯やレジン同様に国に認められていますから、その点は心配ありません。

ただし、事故で欠けたり割れたりするケースがあるのも事実です。つまり、詰め物や被せ物の材質として充分な耐久性はあるものの、あまり強い力で噛み合わせてしまうと欠けたり割れたりするケースもあるということです。

耐久性の高いセラミック

セラミックの耐久性が心配なら、元々耐久性の高さが特徴のセラミックにすることが最大の解決策です。

オールセラミック

100%セラミックでできており、全ての種類のセラミックの中で審美性も機能性もトップに位置します。ひと昔前のオールセラミックは割れることがありましたが、技術の向上によって近年のオールセラミックは大変頑丈な仕上がりになっています。

メタルボンド

金属のフレームにセラミックを焼き付けたタイプです。金属を使用していることから、セラミックでありながら金属の耐久性の高さを兼ね備えています。また、セラミックが割れた場合も金属のフレームに問題なければ修復が容易なのもメリットです。

ジルコニアセラミック

人工ダイヤモンドのジルコニアを使用しており、メタルボンド同様に耐久性の高さが特徴のセラミックです。審美性はメタルボンドよりも高く、さらに金属を使用していないため金属アレルギーも起こりません。金属アレルギーが理由でメタルボンドにできない方でも、ジルコニアセラミックなら使用可能です。

セラミックは長持ちしやすい

耐久性には強度だけでなく寿命も含まれます。人工物である詰め物や被せ物は永久な使用はできず、年数の経過によって劣化してその際は交換が必要であり、これはセラミックも例外ではありません。ただしその寿命を比較した場合、セラミックは銀歯に比べて長くなります。

最も、詰め物や被せ物の寿命は毎日のケア次第で大きく変わるため、セラミックの寿命とハッキリと公言することはできません。しかし、材質的に保険診療の銀歯に比べれば長持ちしやすく、寿命の長さもセラミックの特徴の一つです。

特に、オールセラミックは年数経過しても劣化による変色が起こらないため、ただ長持ちしやすいだけでなく、使用している間はずっと高い審美性を維持できます。耐久性を考える際、単純な強度だけでなくこうした寿命に注目するとセラミックの優秀さが改めて分かります。

詰め物や被せ物で重要なこと

確かに銀歯は金属のため、耐久性に関わる強度においては問題ありません。セラミックも種類にこだわることで高い強度にできますが、ただ強度だけで詰め物や被せ物の材質を選択するなら銀歯でも問題ないでしょう。

しかし、詰め物や被せ物において重要なのは強度だけではありません。次のことも重要であり、そしてそれらはいずれも銀歯では再現できない、もしくはしづらいことばかりです。一方セラミックなら再現可能であり、その点を考えるとセラミックの機能性の高さが分かります。

・審美性 :詰め物や被せ物の審美性が高ければ、人工物であるこれらも天然の歯と同じように見えます
・二次虫歯の予防 :詰め物や被せ物の役割は、虫歯治療した歯が再度細菌に感染するのを守ることです

言うまでもなくセラミックは審美性が高く、さらに二次虫歯も予防しやすくなっています。これはセラミックが材質的にツルツルしているため、プラークが付着しにくいのが理由の一つです。さらに歯ともしっかり接着するため、接着の剥がれによる細菌の侵入が起こりにくくなるのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、セラミックの耐久性についてまとめます。

1. セラミックの耐久性 :国に認められている時点で問題はないが、事故で欠けたり割れたりすることもある
2. 耐久性の高いセラミック :オールセラミック、メタルボンド、ジルコニアセラミックは耐久性が高い
3. セラミックは長持ちしやすい :材質的に、保険診療の銀歯に比べると相対的に長持ちしやすい
4. 詰め物や被せ物で重要なこと :審美性や二次虫歯の予防のしやすさも重要

これら4つのことから、セラミックの耐久性について分かります。セラミックは欠けたり割れたりすることはあるものの、詰め物や被せ物として充分な耐久性があり、さらに審美性の高さや二次虫歯の予防のしやすさなど、その他にも優れた特徴を多々持っています。また、耐久性にこだわるならオールセラミック、メタルボンド、ジルコニアセラミックにすると良く、これらのセラミックなら奥歯でも安心して使えます。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』