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歯科コラム

虫歯になりにくい人は歯周病にもなりにくい?

2019年06月01日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「虫歯と歯周病の発症のリスク」です。
虫歯と歯周病は原因菌が異なるとは言え、どちらも原因菌もプラークに含まれています。

予防方法もほとんど同じであり、そのため虫歯になりにくい人は歯周病にもなりにくいイメージがあります。
しかし、本当にそうなのでしょうか?…仮に虫歯予防が万全な人がいたとして、その人は歯周病予防においても万全と言えるのでしょうか。

虫歯と歯周病の予防方法

虫歯と歯周病の予防方法はほとんど同じで、次の3つが予防方法として効果的です。

精度の高い歯磨き

歯磨きにおいて大切なのは頻度よりも精度です。つまり、精度の高い歯磨きが虫歯や歯周病を予防でき、
そのためデンタルフロスや歯間ブラシを使った歯磨きをしてください。
また、プラークテスターを使って磨き残しを確認することで確実に磨き残しを減らせます。

生活習慣の改善

糖の摂取、間食などは虫歯や歯周病になるリスクを高めます。
また、疲労やストレスの蓄積は身体の免疫力低下を招き、虫歯菌や歯周病菌に感染するリスクを高めます。
これらのリスクを減らすため、日常生活を見直して食生活を中心に生活習慣を改善してください。

定期検診の受診

歯科医院では、症状を治すためだけでなく予防するための治療も行っています。
定期検診ではブラッシング指導、歯のクリーニングなど、虫歯や歯周病を予防するための治療を受けられ、文字どおり定期的に受診することで虫歯や歯周病を予防しやすくなります。

…これら3つの予防方法を実践すれば虫歯や歯周病を予防しやすくなり、虫歯になりにくいだけでなく歯周病にもなりにくいでしょう。

虫歯を予防しても歯周病になる可能性

しっかりと予防方法を実践すれば、虫歯も歯周病も予防しやすくなります。
とは言え、それぞれの病気の原因菌が異なる以上、例え虫歯を予防できても歯周病を予防できない可能性はあります。

もちろんその逆…つまり、歯周病を予防できても虫歯を予防できない可能性だってあるのです。
ですから、一方を予防できていてもそれはもう一方を予防できている根拠にはならないわけで、虫歯がないからと言って歯周病もないと考えてしまうと、実は歯周病にはなっているのかもしれません。

特に歯周病は目立った自覚症状がなく、そのため静かなる病気とも呼ばれます。
このため気づかない間に発症して、なおかつ気づかない間に進行しやすいのが歯周病の特徴です。
虫歯を予防できていても歯周病になっている可能性がある以上、定期的な検診は必ず受けましょう。

虫歯や歯周病になりやすい人の特徴

次のことに該当する人は虫歯や歯周病になりやすく、そのため注意しなければなりません。

甘い食べ物が好きな人

甘い食べ物には糖が含まれています。さて、糖の摂取が虫歯の原因になることはご存知だと思いますが、
実は歯周病においても同じことが言え、つまり甘い食べ物が好きな人は歯周病にもなりやすいのです。

歯並びが悪い人

歯並びが悪いと歯磨きがしづらく、そのため歯並びが良い人に比べて歯磨きの精度が落ちます。
歯磨きの精度が落ちれば磨き残しが増えるため、虫歯や歯周病になりやすいということになります。

噛み合わせが悪い人

噛み合わせの状態次第では口呼吸になることがあります。
そして口呼吸になると唾液が蒸発し、口の中が乾いて細菌が繁殖しやすくなります。

唾液の量が少ない人

唾液の量…つまり、唾液の分泌量が低い人は虫歯や歯周病になりやすくなります。
これは、唾液による細菌を流す効果が不充分になってしまうからです。

女性(歯周病に限る)

歯周病菌の中には女性ホルモンを栄養源とするものがあります。
このため、男性よりも女性の方が歯周病になりやすく、女性ホルモンの分泌が過剰になる時期は要注意です。

家族が虫歯や歯周病になっている人

虫歯や歯周病の原因菌は唾液を介して人から人にうつります。
このため、家族が虫歯や歯周病になっているとその原因菌をもらってしまうことがあります。

銀歯を使っている人(虫歯に限る)

銀歯はプラークが付着しやすく、なおかつ接着の力もそれほど強くありません。
このためセラミックに比べて歯との間に隙間が生じやすく、虫歯の再発が起こりやすくなります。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、虫歯と歯周病の発症のリスクについてまとめます。

1. 虫歯と歯周病の予防方法 :精度の高い歯磨き、生活習慣の改善、定期検診の受診
2. 虫歯を予防しても歯周病になる可能性 :原因菌が異なる以上、一方だけ発症する可能性は充分ある
3. 虫歯や歯周病になりやすい人の特徴 :甘い食べ物が好きな人、歯並びが悪い人、噛み合わせが悪い人

これら3つのことから、虫歯と歯周病の発症のリスクについてまとめます。虫歯と歯周病は予防方法こそ同じですが、それぞれ全く別の病気です。

ですから一方が予防できてももう一方が予防できないことはあり、つまり「虫歯がない=歯周病もない」と判断することはできません。例え虫歯がなくても歯周病になっている…それは決して稀なケースでないのです。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』