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歯科コラム

歯を失う原因の1位が歯周病ってホント?

2017年07月16日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「歯周病で歯を失う人が多い理由」です。
タイトルの質問についてお答えすると、歯を失う原因の1位が歯周病というのは本当です。

付け加えるならそれも断トツの1位ですし、ここ最近という意味ではなく以前からずっと1位になっています。
さて、そこまで歯周病で歯を失う人が多いとなると、その理由が気になるところですね。
そこで、ここでは歯周病で歯を失う人はなぜそんなに多いのかについて考えてみます。

“1. 高齢の人がかかるイメージ

虫歯を予防したいと思っている人に比べて、歯周病を予防したいと思っている人は少ないです。
もちろん、だからと言って歯周病になってもいいと思っている人が多いというわけではありません。
正確に言えば、自分は歯周病にならないと思っている人が多いのです。

と言うのも、タイトルどおり歯周病は歯を失う要因になりますし、
「歯が抜ける」という症状から高齢の人がかかるイメージを抱かれているのです。
つまり、若い人からすれば自分は歯周病と無縁だと決めつけてしまい、予防意識が薄れてしまうのです。
だからこそ歯周病にかかってしまい、その結果進行して最終的に歯を失ってしまうのです。

2. 気付きにくい

歯周病には虫歯の痛みのような明確な自覚症状はありません。
このため、自分が歯周病であることに気付きにくいのです。
歯周病であることに気付かなければ歯科医院に行くこともなく、知らない間に進行してしまいます。

実際に歯周病は「静かに進行する病気」と言われており、
気付いた時には相当進行していることも珍しくありません。その結果重症化して歯が抜け落ちてしまう、
仮に歯科医院に行ったとしても重症化していて抜歯が必要になる…どちらの場合も歯を失ってしまうのです。

3. 軽視されやすい

「歯周病には虫歯の痛みのような自覚症状はない」と上記で説明しましたが、
痛みがないことで歯周病を軽視する人が多い傾向があります。虫歯の場合、
歯科医院で治療を受ける人は「虫歯が痛いから治療する」…言わば痛みの対処が治療を受ける動機です。

一方歯周病には痛みがないため、放置しても問題ないと考えてしまう人が多いのです。
「痛い病気は治して痛くない病気は治さなくていい」…この考えを持っている人が多い限り、
歯を失う原因として歯周病が最も多い現状は変わらないでしょう。

4. 日常生活も要因になる

歯周病は生活習慣病と言われており、名前のとおり普段の日常生活も関係してきます。
喫煙すれば歯周病になるリスクは高まり、さらに重症化しやすいと言われていますし、
疲労やストレスで身体の免疫力が低下すれば、この場合も歯周病にかかりやすくなるのです。

とは言え、喫煙している人にとって禁煙は簡単にできることではないですし、
社会人としての生活の送っている以上、疲労やストレスをゼロにするのは難しいでしょう。
つまり日常生活の中には歯周病にかかるリスクを高める要因が潜んでおり、
いずれも対処が容易ではないのです。だから多くの人が歯周病にかかってしまうのです。

5. 定期検診を受ける人が少ない

これは歯周病に限らず虫歯にもいえることですが、毎日の歯磨きだけでは歯周病を予防することは困難です。
歯周病の場合は上記で説明したように日常生活の中にも要因がありますし、
自覚症状も少ないことから予防できているかどうかを知ることも難しいのです。

そこでおすすめなのが歯科医院の定期検診です。お口のクリーニングによって歯周病を予防できますし、
何より歯周病があった場合も早期発見して早期治療することが可能です。
しかし残念ながら現状では定期検診を受ける人は少なく、だからこそ多くの人が歯周病を招いてしまうのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯周病で歯を失う人が多い理由についてまとめます。

  1. 高齢の人がかかるイメージ :歯周病は高齢の人がかかるイメージがあるため、若い人の予防意識が低い
  2. 気付きにくい :自覚症状が少ないことから、自分が歯周病であることに気付きにくく進行しやすい
  3. 軽視されやすい :痛みがないことで、歯周病に気付いても放置してしまう人がいる
  4. 日常生活も要因になる :日常生活にも要因が存在するため、歯磨きだけでは予防しにくい
  5. 定期検診を受ける人が少ない :予防効果の高い定期検診を受ける人が少なく、歯周病にかかる人が多い

これら5つのことから、歯周病で歯を失う人が多い理由が分かります。
まとめると、「歯周病=高齢の人がかかる」というイメージが強いことで多くの人は予防意識が少なく、
さらに自覚症状が少ないことから気付いた時には重症化してしまいやすいのです。

また、自覚症状が少ないことで歯周病を軽視する人も多く、痛くないという理由で放置する人もいるのです。
こうしたことが、歯周病で歯を失う人が多い理由です。
高い予防意識を持ち定期検診を受ける人が増えなければ、この現状はなかなか変わらないでしょう。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』