歯科コラム
入れ歯を検討しますが、保険と自費の入れ歯ではどう違いますか?
2017年04月20日
中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「保険の入れ歯と自費の入れ歯の違い」です。
「入れ歯=保険適用」というイメージがありますが、実際にはそうではありません。
保険が適用されるタイプの入れ歯もあれば、保険が適用されない自費負担のタイプの入れ歯もあるのです。
言うまでもなく自費の入れ歯は高額ですし、それに見合った付加価値があります。
そんな自費負担となる入れ歯と保険適用の入れ歯、今回はこれらの違いについて説明していきます。
1. それぞれの入れ歯の特徴
保険適用の入れ歯は言わばマニュアルに沿って仕上げられた入れ歯であり、
素材は最低限のものになっています。最も、最低限と聞くと粗悪な印象を受けますが、
そもそも健康保険適用の条件とは、必要最低限の治療であることが前提になっているのです。
そして、自費負担の入れ歯は保険適用の入れ歯とは全く逆の特徴を持っています。
保険適用の入れ歯がマニュアルどおりの入れ歯と表現するなら、自費負担の入れ歯はオーダーメイドです。
自分の要望やお口の状態に合った理想的で質の高い入れ歯です。
これらの特徴だけに注目すると、誰だって自費負担の入れ歯がいいと思うでしょう。
確かに質においては自費負担の入れ歯が優れていますが、自費負担の入れ歯はその分高く、
最低限の素材で仕上げてある保険適用の入れ歯はその分安いという特徴もあるのです。
2. 人工の歯の違いについて
保険適用の入れ歯は、人工の歯の種類は決して豊富ではありません。
このため、人によってはどうしても形や色や他の歯と比べてアンバランスになることもあります。
アンバランスになることで見た目が悪くなるだけでなく、それが入れ歯だと周囲にも分かってしまいます。
一方自費負担の入れ歯はオーダーメイドのイメージどおり、
それぞれ一人ひとりに合った形や色を選択でき、見た目は自然で美しい天然と歯と変わりありません。
ただしあくまで入れ歯であることには違いないため、機能性に関しては天然の歯に比べて劣ります。
3. 歯肉の違いについて
保険適用の入れ歯も歯肉の部分はしっかりしているため、使用している上での不自由さは感じません。
汚れも付着しにくいですし装着感も悪くなく、その点では保険適用の入れ歯の歯肉の部分は優れています。
しかし形態においては種類が少なく、選べる歯肉の形態はかなり限定されてしまいます。
一方自費負担の入れ歯の歯肉の部分もしっかりしています。
汚れが付着しにくく装着感も良い…この点も保険適用の入れ歯の歯肉の部分同様に不自由さはありません。
それに加えて歯肉の形態も豊富に用意されているため、機能性だけでなく審美性にも優れているのです。
4. 維持装置の違いについて
文章では伝わりづらいかもしれませんが、
保険適用の入れ歯の維持装置は残っている歯を囲むような状態にして固定します。
つまりお口の中が維持装置に包まれている感触になり、それによって違和感が生じます。
一方自費負担の入れ歯の維持装置は、残っている歯に負担を掛けにくい仕様になっていますし、
維持装置の種類によっては外側から見えないため、周囲に入れ歯と気付かれる心配もないのです。
ただし入れ歯は洗浄が必要なので、家族など親しい人間に入れ歯を隠すことはさすがに不可能です。
5. 義歯床の違いについて
保険適用の義歯床の素材は割れやすいため、その防止として分厚い仕様になっています。
これによって熱が加わりにくくなり、温度を感じにくくなってしまいます。
入れ歯で熱いものを食べる時には注意が必要ですが、それはこの義歯床の仕様が理由になっています。
一方自費負担の入れ歯の義歯床ですが、まず仕様として入れ歯が落ちないように固定されています。
また、金属を素材に選択することができますが、そうすることで装着感も心地よくなります。
これは金属の素材が薄いのが理由であり、保険の入れ歯の義歯床より熱も感じやすくなるのです。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、保険の入れ歯と自費の入れ歯の違いについてまとめます。
- それぞれの入れ歯の特徴 :保険適用の入れ歯はマニュアルどおり、自費負担の入れ歯はオーダーメイド
- 人工の歯の違いについて :保険適用の入れ歯は色や形態が少ないが、自費負担の入れ歯は豊富
- 歯肉の違いについて :どちらも汚れが付着しにくい点が優れているが、自費負担の入れ歯は形態も豊富
- 維持装置の違いについて :保険適用の入れ歯は違和感が生じるが、自費負担の入れ歯はそれが小さい
- 義歯床の違いについて :保険適用の入れ歯は温度を感じにくい。自費負担の入れ歯は金属も選択できる
これら5つのことから、保険の入れ歯と自費負担の入れ歯の違いが分かります。
簡単にまとめれば、機能性や審美性においては自費負担の入れ歯の方が格段に優れています。
しかしその分高額であり、その費用の差をどう考えるかでおすすめのタイプが決まってきます。
少しでも安い方を選ぶなら保険適用の入れ歯一択になりますし、
逆に費用関係なく見た目や使いやすさで考えるなら、その場合は自費負担の入れ歯を選ぶべきでしょう。
月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』