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歯科コラム

歯周病は痛いの?どんな症状がでるの?

2017年07月09日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「歯周病の症状」です。
お口の病気の中で誰もが最も嫌うのは虫歯であり、その理由は何より虫歯の痛みにあります。

では歯周病はどうでしょうか?結論から言えば、歯周病に虫歯のような痛みはありません。
最も、この一言だと歯周病を軽く考えてしまいがちですが、症状を知れば歯周病の怖さが分かります。
そこで、ここでは歯周病の症状について説明していきます。

1. 口臭がする

正確には「歯周病の症状」ではなく「歯周病の自覚症状」です。
歯周病になるとお口の中で細菌が増殖し、さらに歯肉から膿みが出ることから口臭を招きます。
確かに痛みはないですが、口臭がすることは日常生活において大きな問題になります。

自分では気付きにくい口臭も他人なら敏感に気付きますし、
だからといってそれを指摘する人はほとんどいないでしょう。つまりあなたが歯周病の場合、
あなたの知らないところであなたの口臭を嫌に思っている人がいるかもしれないということです。
若い女性にとってこの事実は、ある意味痛みよりも脅威なのではないでしょうか。

2. 歯肉が炎症を起こす

歯周病の症状として真っ先に挙げられる症状が「歯肉の炎症」です。
歯周病になると歯肉が腫れ、ブヨブヨとした状態になって変色も起こします。
見た目の悪さはもちろん、こうなると食事や歯磨きによるささいな刺激で出血してしまいます。

逆に言えば、食事や歯磨きの時に歯肉から出血する人は歯周病を疑うべきでしょう。
痛みはないものの、こうした歯肉の炎症が膿みを出し、出た膿みが上記で説明したような口臭を起こします。
目立つほど炎症が起きた場合はともかく、一般的には歯肉の炎症は注意して確認しないと気付きにくいです。

3. 歯槽骨が溶ける

これについてはピンとこない人も多いと思うので、分かりやすく説明していきます。
歯周病が進行すると歯槽骨が徐々に溶かされていきますが、この歯槽骨とは顎の骨に該当します。
そして、歯槽骨には歯を支えるという重要な役割があるのです。

例えるなら歯槽骨は家でいうところの土台であり、家を安定させる上で欠かせないものになります。
土台がなくなれば家が傾くように、歯槽骨が溶かされることで歯は不安定になってグラつきます。
歯槽骨が溶けて支えを失った歯は、指で触っただけでもグラグラと動いてしまうのです。

4. 冷たいものや熱いものがしみる

歯周病で痛みを感じる場面として挙げられる症状です。
歯周病が進行すると歯槽骨が溶かされ、それにあわせて歯肉も退縮していきます。
分かりやすく言うと、歯肉が徐々に下がってくるのです。

そうなることで歯の根元が露出してしまいですが、歯の根元というのはエナメル質に覆われていないのです。
このため刺激に対して非常に敏感であり、冷たいものや熱いものを口にした時にしみてしまうのです。
ちなみに虫歯の場合も進行すると冷たいものや熱いものがしみるようになるため、
この症状が起こった場合は歯周病とは限らず、虫歯の可能性もあるのです。

5. 歯が抜ける

これが歯周病の最終的な症状です。上記の中で、歯周病になると歯がグラつくと説明しましたが、
そこからさらに進行することで歯は完全に抜け落ちてしまいます。
「歯周病になると歯が抜ける」と言われていますが、
その理由は歯槽骨が溶かされて歯が支えを失ってしまうからなのです。

一度抜けた歯は取り戻すことはできず、入れ歯やインプラントなどの人工の歯で対処するしかありません。
とは言え、入れ歯は天然の歯と感覚は程遠いですし、天然の歯の感覚に近いインプラントは治療費が高額です。
どちらもメリットとデメリットが激しいため、歯周病で歯を失うのは絶対に避けなければなりません。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯周病の症状についてまとめます。

  1. 口臭がする :歯周病菌の増殖や歯肉から出る膿みによって口臭がするようになる
  2. 歯肉が炎症を起こす :歯肉が腫れて変色し、食事や歯磨きの時に歯肉から出血しやすくなる
  3. 歯槽骨が溶ける :歯槽事は歯を支える顎の骨。これが解けることで歯が不安定になってグラつく
  4. 冷たいものや熱いものがしみる :歯肉の退縮で歯の根元が露出し、冷たいものなどがしみるようになる
  5. 歯が抜ける :歯槽骨が溶けて歯がグラつき、さらに進行することで歯は抜け落ちてしまう

これら5つのことから、歯周病の症状が分かります。
痛みがないことで今まで歯周病を軽視していた人は、今回のことで歯周病の怖さが分かったと思います。
歯周病になると見えないところで骨が溶かされ、最終的には歯が抜け落ちてしまうのです。

また、失った歯は取り戻すことができないですし、溶かされた骨や退縮した歯肉も元通りには戻りません。
つまり、歯周病が進行すると取り返しのつかないことになるのです。
このため、虫歯同様に歯周病も徹底予防しなければならないのです。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』