歯科コラム
健康保険で受けられない治療はどんなもの?
2017年10月07日
中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「歯科の治療と健康保険」です。
病院の治療費は健康保険が適用されますが、実際には全ての治療に適用されるわけではありません。
分かりやすい例としては脱毛や整形などがあり、
このため美容外科で受けられる治療は健康保険が適用されないイメージが強いですね。
しかし、健康保険が適用されない治療を行っているのは美容外科だけではありません。
歯科の治療においても中には健康保険が適用されない治療があるのです。
健康保険適用の条件
健康保険は全ての治療に適用されるわけではなく、条件を満たした治療でなければなりません。
分かりやすく言えば、「身体を健康にするために必要最低限の治療であること」が条件です。
さて、この条件におけるポイントは2つで、1つは「身体を健康にするため」という部分です。
これが、冒頭で触れた脱毛や整形に健康保険が適用されない理由です。
どちらも治療のとは言え、目的は審美であり身体の健康とは無関係だからです。
もう1つのポイントは「必要最低限の治療であること」という部分です。
つまり、いくら身体の健康目的とは言え、
その治療に最低限以上の効果があればやはり健康保険は適用されないのです。
インプラント治療
上記で説明した健康保険適用の条件を考えると、
歯科の治療で健康保険が適用されない治療が想像できると思います。
まずインプラント治療、失った歯の代わりという意味では確かに健康目的の治療です。
しかし、天然の歯と変わらない感覚や見た目の美しさから最低限の治療とは言えないため、
インプラント治療は健康保険が適用されないのです。最も平成24年以降は、
特定の条件を満たしたインプラント治療においては健康保険が適用されるようになりました。
ホワイトニング治療
ホワイトニングは歯を白くする…言わば審美目的の治療ですから、健康保険は適用されません。
ちなみに、ホワイトニングにはオフィスホワイトニングなどいくつかの種類がありますが、
いずれの種類のホワイトニングにおいても健康保険は適用されません。
ちなみに、歯を白くするための治療はホワイトニングだけではありません。
歯のマニキュアであるホワイトコート、付け爪のようにセラミックの歯を貼り付けるラミネートベニア、
これらもホワイトニング同様に審美目的の治療ですから健康保険は適用されません。
オーダーメイドの入れ歯
入れ歯は健康保険が適用されますが、オーダーメイドの入れ歯の場合は別です。
入れ歯自体は身体の健康のために必要なものですが、材質や仕様にこだわったオーダーメイドの入れ歯は、
最低限以上の治療と見なされて健康保険が適用されないのです。
ただし、健康保険が適用されないからと言ってオーダーメイドの入れ歯がダメというわけではありません。
オーダーメイドの入れ歯は費用に見合った付加価値がありますから、
実際に入れ歯を製作してもらう際には保険の入れ歯か自費の入れ歯かを選択することになります。
セラミック治療
詰め物や被せ物の材質はレジンや銀歯が一般的ですが、最近ではセラミックを希望する方も多いですね。
このように詰め物や被せ物の材質をセラミックにすることをセラミック治療と言いますが、
このセラミック治療も健康保険は適用されません。
これもインプラントと同じで、詰め物や被せ物は身体の健康において必要です。
しかし審美性と機能性が高いセラミックは必要最低限の治療には該当しないため、
それが理由で健康保険が適用されないのです。
矯正治療
いわゆる歯の矯正ですが、矯正治療も健康保険は適用されません。
矯正自体は身体の健康に関わる問題ではなるものの、絶対に必要な治療とまでは言えません。
さらに審美目的も含まれているため、健康保険が適用されないのです。
ちなみに、矯正治療は使用する矯正装置によって費用が大きく変わりますが、
どの矯正装置においても健康保険は適用されないですし、子供でも大人でも同じです。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、歯科の治療と健康保険についてまとめます。
1. 健康保険適用の条件 :身体の健康に必要な治療であり、なおかつ必要最低限の治療であること
2. インプラント治療 :平成24年以降、事情や条件次第では健康保険が適用されるようになった
3. ホワイトニング治療 :審美目的の治療なので、健康保険が適用されない
4. オーダーメイドの入れ歯 :同じ入れ歯でも、オーダーメイドの入れ歯は健康保険が適用されない
5. セラミック治療 :身体の健康に必要な治療ではあるものの、必要最低限とは言えないため
6. 矯正治療 :身体の健康に関わる治療だが、絶対に必要な治療とは言えない
これら6つのことから、歯科の治療と健康保険について分かります。
「身体の健康のために必要な最低限の治療」…これが健康保険適用のための条件です。
この条件を満たしていない治療は、歯科の治療でも健康保険が適用されません。
例え入れ歯や詰め物や被せ物を入れる治療でも、
材質次第では「最低限の治療」という条件から外れてしまうのです。
また、審美目的の治療は「身体の健康のため」とは無関係のため、健康保険が適用されないのです。
月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』