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歯科コラム

奥歯をセラミックにするのは割れてしまいそうで心配です

2018年08月08日

奥歯をセラミックにするのは割れてしまいそうで心配です

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「奥歯をセラミックにすること」です。
セラミックにする箇所で患者さんが最も悩むのはおそらく奥歯でしょう。

まず奥歯は目立たないため、そんな目立たない箇所をセラミックにする必要があるのかと悩みますし、
噛む力の強い奥歯をセラミックにすれば割れてしまうのではないかという不安があるからです。
ここでは、このような奥歯をセラミックにする場合についてのお話をしていきます。

奥歯をセラミックにする必要性

目立たない奥歯をセラミックにする必要はないと考える方がいますが、
口を開ければ奥歯は見えるため、やはり銀歯にすれば目立ってしまいます。
このため、奥歯に対して審美性を求める方も実際に少なくありません。

また、セラミックには「二次虫歯を予防しやすい」や「寿命が長い」などのメリットもあるため、
これらのメリットを理由に奥歯をセラミックにする方もいます。もちろん決断するのは患者さん自身ですが、
価値があるかないかで回答するなら、奥歯でもセラミックにする価値はあります。

耐久性の高いセラミック

最初に言っておくと、セラミックは充分な耐久性を誇っているため、
奥歯に使用した場合でも過剰な心配はいりません。
とは言えセラミックは陶器ですから、あまり強い力で噛むと割れてしまうことがあるのも事実です。

そこでおすすめなのが、奥歯をセラミックにする場合は耐久性の高いセラミックにすることで、
現状ではメタルボンドとジルコニアセラミックがそれに該当します。
また、メタルボンドとジルコニアセラミックはそれぞれ異なった特徴を持っています。

メタルボンド

メタルの名前から連想できるとおり、一部金属を使用したセラミックです。
金属のフレームにセラミックを焼き付けており、
見える箇所はセラミック、見えない箇所は金属になっているタイプです。

金属を使用している点で、メタルボンドはセラミックでありながら金属の耐久性の高さを兼ね備えています。
ただし欠点が2つあり、1つは金属アレルギーの対象になってしまうこと、
もう1つは見る角度によっては金属が見えてしまうなど、審美性が他のセラミックに劣ることです。

ジルコニアセラミック

人工ダイヤモンドを使用したセラミックで、メタルボンドのように金属は一切使用していません。
このため金属アレルギーの対象にならないですし、審美性の高さもメタルボンド以上です。
人工ダイヤモンドの効果で耐久性が高く、ジルコニアセラミックも奥歯に使用するのに最適です。

ただしジルコニアセラミックにも2つの欠点があり、1つは費用が高いことです。
審美性と機能性でメタルボンドを上回っているものの、その分費用が高いのが欠点です。
もう1つの欠点は、ジルコニアセラミックは新しいタイプのため、取り扱う歯科医院がまだ少ないことです。

その他の種類のセラミック

耐久性の高さを重視する場合、該当するセラミックはメタルボンドとジルコニアセラミックです。
しかし普通に使用すればその他のセラミックでも充分奥歯に使用できるため、
これら以外の種類のセラミックについても簡単に説明しておきます。

・オールセラミック
100%セラミックでできているため、セラミックの中で最も高い審美性を誇ります。
また、年数経過で変色することもないためずっと高い審美性を維持できます。
欠点としては審美性と機能性が高いため、他のセラミックに比べて費用が高いことです。

・ハイブリッドセラミック
セラミックとレジンが混ざったタイプで、レジンが混ざっていることが利点にも欠点にもなっています。
利点はレジンの柔軟性によって隣接する歯を傷つけにくいこと、そして費用が比較的安くなっていることです。
一方欠点はレジンの影響で年数経過によって変色することです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、奥歯をセラミックにすることについてまとめます。

1. 奥歯をセラミックにする必要性 :二次虫歯の予防のしやすさなど、奥歯でもセラミックにする価値がある
2. 耐久性の高いセラミック :割れてしまうのが心配なら、耐久性の高さが特徴のセラミックにすると良い
3. メタルボンド :金属を使用しているため耐久性が高い。金属アレルギーの対象になるのが欠点
4. ジルコニアセラミック :人工ダイヤモンドを使用しているため耐久性が高い。費用が高いのが欠点
5. その他の種類のセラミック :審美性が高いオールセラミックや、お手軽なハイブリッドセラミックがある

これら5つのことから、奥歯をセラミックにすることについて分かります。
セラミックのメリットが審美性の高さのみだとすれば、目立たない奥歯にセラミックは必要ないかもしれません。
しかし「二次虫歯を予防しやすい」など、セラミックのメリットは他にもいくつかあるのです。

このため、奥歯をセラミックにする価値はありますし、実際に希望する方も多くいます。
また、奥歯をセラミックにする場合は耐久性を心配する意見もありますが、
メタルボンドやジルコニアセラミックといった耐久性の高いセラミックもあるので安心です。

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