ホーム > 歯科コラム > 虫歯で歯が痛みますが、痛みを我慢できるなら治療は必要ないですか?

歯科コラム

虫歯で歯が痛みますが、痛みを我慢できるなら治療は必要ないですか?

2018年10月15日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「虫歯を放置して起こる問題」です。
大人になると、多少の風邪なら無理して仕事に行くこともありますよね。

ただし、虫歯に対してそれと同じ感覚を持つことは大きな間違いです。もちろん風邪も本来ならきちんと病院に行って安静に過ごすのが一番なのですが、痛みを我慢して虫歯を放置すると、その代償は非常に大きく深刻なものになるのです。

進行した虫歯は自然には治らない

まず知っておいてほしいのは、進行した虫歯は自然には治らないということです。厳密には、完全に初期の虫歯ならプラークコントロール次第で治ることもありますが、一度でも進行した場合それは無理ですし、痛みを感じる時点で虫歯は進行していることを意味します。

つまり、虫歯で歯が痛む時点でその虫歯はもう自然には治らないのです。では放置するとどうなるか?…虫歯が治らないだけでなく、どんどん進行していきます。例え現状我慢できる痛みだとしても、進行すれば症状はより深刻になってしまうのです。

虫歯を放置するとどうなるか

痛みを我慢して虫歯を治療しなければどうなるか、そこで起こる症状を段階ごとで説明します。

痛みがより酷くなる

虫歯を放置すればその虫歯は象牙質から歯の神経まで進行します。神経まで虫歯が進行すると痛みは激痛となり、夜も眠れないほど辛くなって痛み止めもあまり効きません。

神経が死ぬ

神経まで虫歯が進行した状態で放置すれば、やがて神経は死んでしまいます。そうなると歯に栄養が行き届かなくなるので歯は脆くなり、見た目も変色してしまいます。

歯を失う

虫歯が末期段階まで進行すれば、その時にはもう歯はほとんど残っていない状態です。歯があるかないか分からないほどボロボロになり、歯としての役割は完全に果たせなくなります。

大きな病気の原因になる

例え歯を失っても治療しなければ虫歯の原因菌は生き続け、やがて血液の中に入り込みます。そうすると血管を通じて虫歯の原因菌が全身に回り、場合によっては脳梗塞や心筋梗塞を引き起こします。

…まとめると、虫歯を放置すれば痛みはさらに酷くなり、やがて歯を失うどころか命にかかわる病気を引き起こします。脳梗塞や心筋梗塞が起こる確率は稀ですが、それでも実際に引き起こされて死に至った例も過去にあります。

虫歯を放置する理由

虫歯を放置する方は、おそらく次の2つの理由から放置していると考えられます。

・通院するのが手間
・治療が怖い

しかし、放置することはどちらにおいても全くの逆効果です。確かに仕事が忙しければ通院は手間かもしれませんが、虫歯が進行するほど治療にも時間がかかります。つまり、虫歯を放置することで通院期間が長くなり、より手間がかかってしまうのです。

また、治療が怖くて虫歯を放置する方にも同じことが言えます。虫歯の治療方法は虫歯の進行度によって異なります。当然虫歯が進行するほど大きな治療が必要になるため、治療時の恐怖感がより強くなってしまうのです。

一方、虫歯を早く治療すればそれだけ治療期間も短い…つまり通院も短期間ですみますし、辛い治療をする必要もありません。実際、完全に初期段階の虫歯なら歯を削らずに治せることもありますし、削ったとしても歯の表面のみのため、治療による痛みは一切感じなくてすむのです。

虫歯で歯が痛む時の応急処置

虫歯で歯が痛んだ時にはすぐに歯科医院に行くべきですが、
痛みを感じるタイミングによってはどうしてもそうはいかないことがあります。
そこで、虫歯で歯が痛んだ時に効果的な応急処置の方法を紹介します。

・頬側から濡れタオルで冷やす
・痛み止めを飲む
・ぬるま湯でうがいをする

歯が痛い時は冷やすのが基本ですが、患部を直接冷やすのは刺激が強すぎます。このため冷やすのは頬側からにして、濡れタオル、もしくは解熱シートを頬に貼ると良いでしょう。また、食べカスが詰まっている場合はぬるま湯でうがいをしてください。

痛み止めは痛みをおさめることができるものの、即効性がないため効果が出るまで時間がかかります。また、激痛の痛みになると痛み止めがあまり効かないことがあります。どの方法も一時的に痛みをおさまるものの、あくまで応急処置ですから治療としての効果はありません。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、虫歯を放置して起こる問題についてまとめます。

1. 進行した虫歯は自然には治らない :痛みを感じるほどの虫歯だと、治療しない限り治らない
2. 虫歯を放置するとどうなるか :痛みがより酷くなる、神経が死ぬ、歯を失う、大きな病気の原因になる
3. 虫歯を放置する理由 :通院の手間や治療の怖さは、虫歯を放置することでより大きくなってしまう
4. 虫歯で歯が痛む時の応急処置 :頬側から濡れタオルで冷やすなど。治療効果はなくあくまで応急処置

これら4つのことから、虫歯を放置して起こる問題について分かります。虫歯を放置することにメリットは一切なく、あるのはデメリットばかりです。痛みはより酷くなってやがて神経が死に、歯はボロボロになって失われてしまいます。

さらに放置すれば、血液に入り込んだ虫歯菌が大きな病気を引き起こす原因になることもあります。こんな表現をすると怖くなってしまうかもしれませんが、虫歯を放置すればこうした問題が実際に起こってしまうのです。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』