ホーム > 歯科コラム > セラミックだと虫歯が再発しにくいと聞きましたが、それはなぜですか?

歯科コラム

セラミックだと虫歯が再発しにくいと聞きましたが、それはなぜですか?

2018年11月15日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「セラミックにすることによる二次虫歯の予防効果」です。
セラミックのメリットとして真っ先に挙がるのは、見た目の美しさ…つまり審美性の高さでしょう。

しかし実際にはそれだけでなく、機能性においてもセラミックは優秀です。
例えば銀歯と比較した場合、セラミックは二次虫歯を予防しやすくなっており、ここではセラミックにすることによる二次虫歯の予防効果について説明していきます。

二次虫歯とは

二次虫歯とは虫歯治療した歯が再び虫歯になることで、つまり虫歯の再発です。
本来虫歯治療した歯は最終的に詰め物や被せ物で処置しますが、これは治療した患部に細菌が入るのを防ぐ意味で行うことです。

しかし詰め物や被せ物が取れてしまう、もしくは一部接着が剥がれてしまうことで隙間が生じ、そこから細菌が入り込んで二次虫歯が起こってしまうのです。ちなみに二次虫歯は二次カリエスとも呼ばれており、大人の虫歯治療の多くがこの二次虫歯によるものです。

銀歯だと二次虫歯になりやすい

二次虫歯になる方の多くが、詰め物や被せ物を銀歯にしています。
つまり銀歯は二次虫歯になりやすく、なぜならそもそも銀歯と歯は接着しないからです。このため専用のセメントで接着させるのですが、長年の使用でどうしても接着が剥がれてしまいます。

さらに銀歯はプラークも付着しやすいため、虫歯の原因菌が常に銀歯に付着してしまうことになります。そもそも銀歯は保険診療の範囲ですから材質的にも最低限のものになっており、患者さんひとりひとりにピッタリと合った詰め物や被せ物を製作するのは難しいのです。

二次虫歯は歯を失う要因になる

二次虫歯になっても治療すれば良い…そう安易に考えるのは危険です。なぜなら、二次虫歯は歯を失う要因になるからです。二次虫歯が起こって治療する、再び二次虫歯が起こって治療する…このサイクルを繰り返してしまうと確実に歯を失います。

虫歯になるたびに歯は溶かされますし、治療するたびに歯を削るわけですから、それを繰り返すことで少しずつ歯は失われてしまうのです。また、詰め物や被せ物に覆われていることで二次虫歯は気づきにくく、そのため進行もしやすいのです。

セラミックが二次虫歯を予防しやすい理由

二次虫歯を予防するにはセラミックがおすすめですが、そもそもなぜセラミックだと二次虫歯を予防しやすいのか?…その理由は2つあります。

セラミックはプラークが付着しにくい

セラミックは陶器ですから材質的に表面がツルツルしており、そのためプラークが付着しにくくなっています。このため清潔な状態を保ちやすく、虫歯以前に虫歯の原因菌の付着も防げます。ただしセラミックの種類によって差があり、最もプラークが付着しにくいのはオールセラミックです。

セラミックは隙間が生じにくい

セラミックは歯との接着の相性が良いですから、銀歯に比べてしっかりと接着して剥がれにくくなっています。また、製作過程においても精密さが高いため、誤差による隙間の発生も起こりにくくなっています。つまり接着が剥がれにくく隙間も生じにくいため、細菌が入りこまなくなって二次虫歯を予防できるのです。

セラミックに関して多い質問と回答

セラミックを希望する方が増加しているものの、セラミックがよく分からないという方もまだ多いと思います。
そこで、セラミックについて多い質問とそれに対する回答をまとめます。

セラミック治療はどの歯科医院でも受けられる?

審美歯科なら大抵受けられますし、一般歯科でもセラミック治療を受けられる場合があります。確実に知るには歯科医院のWEBサイトを確認すると良いでしょう。

現在銀歯を使っている人がセラミックに交換できる?

既に銀歯を使用している方でもセラミックへの交換は可能です。最も、無条件で交換はできないためセラミックに交換する時に費用は掛かります。

セラミックは割れないの?

最近のセラミックは丈夫にできているため、ひと昔前に比べて耐久性が高くなっています。さらにメタルボンドやジルコニアセラミックなど、耐久性の高さを特徴としたセラミックも存在します。

なぜ費用が高いの?

セラミック治療は自由診療ですから、健康保険が適用されません。このため、保険診療の銀歯に比べると費用が高くなります。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、セラミックにすることによる二次虫歯の予防効果についてまとめます。

1. 二次虫歯とは :虫歯の再発。虫歯治療した歯が再度虫歯になること
2. 銀歯だと二次虫歯になりやすい :銀歯はプラークが付着しやすく、接着も剥がれやすいため
3. 二次虫歯は歯を失う要因になる :虫歯と治療を繰り返すことで、その都度歯が溶かされて削られる
4. セラミックが二次虫歯を予防しやすい理由 :プラークが付着しにくく、接着もしっかりしているため
5. セラミックに関して多い質問と回答 :「セラミック治療はどの歯科医院でも受けられる?」など

これら5つのことから、セラミックにすることによる二次虫歯の予防効果について分かります。セラミックは二次虫歯を予防しやすいものの、あくまでそれはしっかりとケアを行うことが前提です。

極端な話、いくらセラミックにしても歯磨きをしなければ二次虫歯は起こるでしょう。このため、「セラミック=二次虫歯を予防できる」というよりは、「セラミック+定期検診を含めたケア=二次虫歯を予防できる」と解釈してください。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』