ホーム > 歯科コラム > 参考として、自分が歯周病かどうかを知る方法があったら知りたいです

歯科コラム

参考として、自分が歯周病かどうかを知る方法があったら知りたいです

2019年04月15日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「歯周病の有無をチェックする自己診断」です。
みなさんは、歯周病が「静かなる病気」と呼ばれていることを知っていますか?

歯周病には大きな自覚症状がなく、そのため発症しても気づかない人が多いのです。
発症に気づかないため自分が知らない間に静かに進行していく…それが「静かなる病気」の由来です。
最も、そんな歯周病も自覚症状が全くないわけではありません。

歯周病の自覚症状を知っておけば、自分の歯周病の有無を診断する上で参考になります。

歯肉が腫れる、変色する、張りがなくなる

歯周病になると歯肉が炎症を起こすため、その影響で見た目にも異常が表れます。
歯肉が腫れますし、血液が集中することで赤く変色するのです。
また、患部を触ると歯肉ならではの張りが失われ、プヨプヨとした感触になります。

ただし、普段タバコを吸っていると歯肉の腫れが抑えられるため、
見た目上のこの歯肉の変化に気づきにくくなります。
タバコを吸うと歯周病が進行しやすいのは、歯周病に気づきにくいことも理由の一つです。

歯肉から出血しやすくなる

炎症を起こした歯肉は細菌に感染しており、その細菌を駆除するため身体の防御機能が働きます。
具体的には白血球が集結するのですが、それは患部に血液が集結することを意味しており、
そのためささいな刺激で歯肉から出血しやすくなります。

多いケースとしては、食事や歯磨きによる歯肉からの出血です。
最も、歯磨きでは歯ブラシの摩擦で歯肉が傷つくこともあるため、
「歯肉からの出血=歯周病」とは断言できませんが、実際に出血した場合は歯周病の可能性が高いでしょう。

口臭がする

口臭の原因や程度は様々ですが、歯周病による口臭は特に臭いがきついとされています。
歯周病になると口の中で歯周病菌が繁殖するため、言わば細菌だらけの状態になります。
また、歯肉からの出血や膿みが出ることもあり、これらが口臭の原因です。

ニンニクを食べた場合など、いわゆる食材による一時的な口臭は歯磨きで解消されますが、
歯周病による口臭は歯磨きによる解消も一時的効果しかないため、時間が経てば再び口臭がします。
ちなみに、口臭を診断するには寝起きの時点が最も分かりやすいでしょう。

歯が長くなって見える

歯周病が進行すると歯肉退縮が起こり、それによって歯肉の高さが下がります。
そして、歯肉が下がることで本来なら歯肉に覆われた歯の根の一部が露出します。
見えないはずの歯の根が見えるようになることで、歯が長くなって見えるのです。

歯周病の自覚症状としては分かりやすいですが、
ただ歯肉退縮が起こっているとなるとその歯周病は既に中期段階まで進行しています。
また歯が長く見えなくても、歯肉の高さが低くなって見えるのであれば、これと同じことが言えます。

知覚過敏が起こる

知覚過敏とは、歯が冷たさや熱さを感じた時などに一瞬ピシッと痛む症状のことです。
知覚過敏は歯の表面のエナメル質が傷つくと起こるため、
その原因は衝撃による歯の破損や虫歯を真っ先に連想しがちです。

確かにそれらが原因で知覚過敏は起こりますが、それだけでなく歯周病でも起こります。
これは歯周病の進行によって歯の根が露出したためで、歯の根は元々エナメル質に覆われていませんから、
露出することで刺激を感じるようになって知覚過敏が起こるのです。

歯がグラつく

歯周病になると歯槽骨が溶かされますが、この歯槽骨は歯を支える役割を担っています。
このため歯槽骨が溶かされることで歯は支えを失い、不安定な状態になってしまいます。
そして、歯が不安定な状態になることでグラつくようになるのです。

指で触れただけでも動くため、歯周病の自覚症状の中で最も分かりやすいものです。
ただし、この自覚症状で歯周病に気づくのは遅すぎます。
ここまでになると歯周病は重度段階まで進行しており、治療時に抜歯が必要になる可能性もあります。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯周病の有無をチェックする自己診断についてまとめます。

1. 歯肉が腫れる、変色する、張りがなくなる :歯肉が炎症を起こすため
2. 歯肉から出血しやすくなる :歯周病菌を駆除しようと患部に血液が集結するため
3. 口臭がする :口腔内環境が歯周病菌の繁殖、歯肉からの出血、膿みが出るなどの状態になるため
4. 歯が長くなって見える :歯周病の進行によって歯肉退縮が起こって歯の根が露出するため
5. 知覚過敏が起こる :歯肉退縮によって露出した根はエナメル質に覆われていないため
6. 歯がグラつく :歯槽骨が溶かされて歯が支えを失うため

これら6つのことから、歯周病の有無をチェックする自己診断について分かります。
静かなる病気と呼ばれる歯周病にも、このような自覚症状が起こります。
ただ、これらの自覚症状が起こるイコール歯周病になっていると断言することまではできません。
なぜなら、いずれの症状もその原因が歯周病とは限らないからであり、
正確に知るためには歯科医院での診察が必要です。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』