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歯科コラム

歯周病や虫歯があってもホワイトニングできますか?

2019年05月07日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「歯周病や虫歯がある人のホワイトニング」です。
ホワイトニングは審美治療であり、健康目的の治療ではありません。

このため、どうしても必要な治療というわけではなく、
むしろ治療を希望したとしても健康状態次第ではそれができないこともあります。
では、歯周病や虫歯がある場合はホワイトニングできるのでしょうか。

歯周病や虫歯がある人のホワイトニング

歯周病や虫歯がある人でもホワイトニングは可能ですが、先に歯周病や虫歯の治療が優先されるため、
ホワイトニングができるのはこれらの病気が治ってからになります。
審美目的の治療と病気を治すための健康目的の治療…後者を優先しなければならないのは当然です。

ただし、歯周病や虫歯の治療はすぐに終わるわけではなく、完治まで一定期間かかります。
このため、ホワイトニングの目的によってはそれだと困る人もいるかもしれず、
例えば近い先に控えた結婚式のためにホワイトニングしたいなどのケースです。

このような場合は担当の歯科医に相談し、場合によっては先にホワイトニングできるかもしれません。
「できるかもしれない」と濁したのは判断するのは担当の歯科医ですし、
健康状態によってはやはりできないと診断される可能性もあるからです。

歯周病や虫歯がある人がホワイトニングした場合

歯周病や虫歯がある人がホワイトニングする場合、これらの病気の治療が優先です。
では仮に治療せずにホワイトニングした場合、どのような問題が起こるのでしょうか。
それは知覚過敏で、ホワイトニングの薬剤によって歯がしみたり痛んだりしてしまいます。

知覚過敏とは歯が一瞬ピシッとしみたり痛んだりすることで、
歯の表面のエナメル質が何らかの理由傷ついているのが原因で起こる症状です。
歯周病や虫歯は進行度によって患部のエナメル質が失われるため、知覚過敏の対象になるのです。

本来、知覚過敏は一過性のもののため、時間の経過によって症状は解消されます。
しかし歯周病や虫歯は治療しない限り治らないため、
まずはこれらの治療をしっかりと行った上でホワイトニングをするのが基本です。

ホワイトニングできない人

歯周病や虫歯がある人は、これらの治療を終えないとホワイトニングできません。
では歯周病や虫歯がなければホワイトニングできるのか?…実はそうとも限らず、
次のことが該当する人は基本的にホワイトニングできません。

妊娠中、授乳中

ホワイトニングの薬剤がお腹の胎児や母乳に影響を及ぼす可能性は現状解明されていません。
つまり、影響があるかもしれないですしないかもしれません。
影響がないと断言できない以上、妊娠中や授乳中の女性はホワイトニングできません。

成長期の人

ホワイトニングに明確な年齢制限はないものの、成長期の人はホワイトニングできません。
これは、ホワイトニングの薬剤が歯の成長において害となる可能性があるからです。
このため、多くの歯科医院では18歳以上を対象としており、20歳以上を対象とする歯科医院もあります。

無カタラーゼ症の人

無カタラーゼ症と診断された人はホワイトニングできません。
ホワイトニングの薬剤には過酸化水素が含まれていますが、無カタラーゼ症の人はこれを分解できないため、
ホワイトニングをすると過酸化水素が有害物質として身体の中に残ってしまうのです。

…これ以外にも健康状態によってはホワイトニングできないケースがあるため、
ホワイトニングを希望する人は歯科医院に行き、ホワイトニングの可否を診断してもらいましょう。

ホワイトニングで白くならない歯

もう一つホワイトニングできないケースについて説明します。
例え健康状態に問題なくてもホワイトニングできないケースがあり、
それはホワイトニングしても歯が白くならない…つまり、治療の効果がないケースです。

テトラサイクリンで変色した歯

歯の変色の原因として、テトラサイクリンによって変色した歯はホワイトニングでもほとんど白くなりません。
テトラサイクリンとはひと昔前に子供の風邪薬に含まれていた抗生物質で、
現在でも治療内容によって使用することがあります。

人工物

インプラント、入れ歯、詰め物、被せ物など、これらの人工物を白くすることはできません。
最も、材質にこだわればこうした人工物の審美性を高められ、
銀歯やレジンなどをセラミックにすることで天然の歯に近い美しさを再現できます。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯周病や虫歯がある人のホワイトニングについてまとめます。

1. 歯周病や虫歯がある人のホワイトニング :先に歯周病や虫歯の治療が優先される
2. 歯周病や虫歯がある人がホワイトニングした場合 :知覚過敏が起こって歯がしみたり痛んだりする
3. ホワイトニングできない人 :妊娠中、授乳中、成長期の人、無カタラーゼ症の人など
4. ホワイトニングで白くならない歯 :テトラサイクリンで変色した歯、人工物など

これら4つのことから、歯周病や虫歯がある人のホワイトニングについて分かります。
まとめると、歯周病や虫歯がある人でもホワイトニングできますが、
流れとしてまず病気の治療…つまり、歯周病や虫歯の治療を優先しなければなりません。
ホワイトニングは審美治療であり、身体の健康を無視してできる治療ではありません。
このため歯周病や虫歯に限らず、健康状態によってはできないことがあるのです。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』