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歯科コラム

歯がズキズキと痛みますが、原因と考えられることを教えてください

2019年08月08日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「歯がズキズキと痛む時の原因」です。
身体の痛みは辛いですが、その中でも特に辛いと感じるのは歯の痛みではないでしょうか。

最も、「歯の痛み」と言ってもその類は様々で、
一過性の知覚過敏なら痛みや改善方法も深刻なものではないでしょう。
ただ、ズキズキと痛むのは夜も眠れないほど辛く、その場合は原因として何が考えられるのでしょうか。

歯髄炎と虫歯

歯がズキズキと痛むのは、症状から判断して歯髄炎の可能性が高いでしょう。
歯の内部は血管と神経があり、これらのある場所をひっくるめて歯髄と呼んでいます。
歯髄炎とは文字どおりこの歯髄に炎症が起こる病気で、常にズキズキと激しい痛みを感じるのです。

ここで問題となるのはなぜ歯髄炎が起こったのか?…すなわち原因ですが、
一般的にその原因として最も可能性が高いのは虫歯でしょう。
より正確に表現するなら、虫歯が発症しており、なおかつその虫歯が神経まで進行している状態です。

虫歯の進行

虫歯の痛みと聞くと、冷たいものを飲食した時などに歯がピシッとしみる痛みを想像するかもしれません。
しかしそれは虫歯が象牙質まで進行した時に起こる知覚過敏であり、虫歯の痛みは進行度によって異なります。
虫歯は発症時こそ痛みはないものの、象牙質まで進行することで痛みを感じます。

そして、さらに虫歯が進行すると虫歯菌が神経まで到達し、
そうなると歯髄が炎症を起こして歯髄炎になってしまうのです。
このため、「歯髄炎」よりも「虫歯が神経まで進行した」と表現した方がイメージしやすいかもしれません。

歯髄炎の治療方法

歯髄炎を治療するには根管治療が必要で、これは細菌感染した神経を取り除くための治療です。
歯を深く削った後に歯髄を除去して清掃と消毒、最後に薬剤を詰めて塞ぐのですが、
根管の形状は人によって異なり、しかも根管の内部を直接目で見て確認することができません。

このため根管治療は歯科治療の中でも難易度が高く、
仮に細菌を取り残してしまうと再び痛みを感じて再治療が必要になってしまいます。
このため、根管治療を必要とする虫歯治療は信頼できる歯科医院に行って受けた方が良いでしょう。

歯髄炎を治療しなかった場合

歯髄炎を治療しないことは、イコール虫歯を放置することになりますから、虫歯はさらに進行していきます。
最も、これ以上虫歯が進行すると神経が死んでしまうため、痛みが酷くなることはありません。
むしろ全く痛みを感じなくなるのですが、虫歯自体はさらに重症化してしまいます。

虫歯がさらに進行すれば歯はボロボロに溶かされ、もはや歯としての機能は果たせなくなるでしょう。
そうすると虫歯を治療しても歯は残せず、そのため抜歯しなければなりません。
また治療しない限り虫歯菌は生き続け、やがては血管に入り込んで全身に回ってしまうのです。

歯髄炎の予防方法

歯髄炎を予防するのは簡単で、そこまで進行する前に虫歯を治療すれば良いだけです。
虫歯が象牙質まで進行すると知覚過敏が起こるため、その時点で虫歯を自覚できるでしょう。
その時、虫歯を放置せずに治療しておけば、歯髄炎が起こる状態になることはまずありません。

最も、100%これで歯髄炎を予防できるわけではなく、
なぜなら歯髄炎は虫歯以外のことが原因で起こるケースもあるからです。
とは言え、歯髄炎の原因で多いのは虫歯であり、虫歯の早期治療が歯髄炎の予防につながるのは確かです。

虫歯以外の歯髄炎の原因

歯髄炎は虫歯以外のことが原因で起こるケースがあり、
その場合に考えられる原因として次のことが挙げられます。

歯周病

細菌感染という点では虫歯と同じですが、虫歯ではなく歯周病が原因で歯髄炎が起こることもあります。

歯の破損

外傷などによる歯の損傷、歯ぎしりや食いしばりの癖によって歯が破損すると歯髄炎が起こることがあります。

歯科治療

歯髄に近い箇所を治療した場合、治療時に使用した薬剤によって歯髄炎が起こることがあります。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯がズキズキと痛む時の原因についてまとめます。

1. 歯髄炎と虫歯 :歯がズキズキと痛むのは歯髄炎が起こっており、その原因として最も考えられるのは虫歯
2. 虫歯の進行 :虫歯が象牙質のさらに下にある神経まで進行することで歯髄炎が起こる
3. 歯髄炎の治療方法 :根管治療。細菌感染した神経を除去して根管の清掃と消毒を行う
4. 歯髄炎を治療しなかった場合 :虫歯がさらに進行して歯が失われてしまう
5. 歯髄炎の予防方法 :虫歯を予防、もしくは早期治療すれば歯髄炎が起こるほど進行することはない
6. 虫歯以外の歯髄炎の原因 :歯周病、歯の破損、歯科治療の影響

これら6つのことから、歯がズキズキと痛む時の原因について分かります。
歯髄炎による痛みはズキズキとして本当に辛く、痛み止めによる一時的な解消も難しいほどですし、
根管治療において使用する麻酔も稀に効かないことがあります。
このため歯髄炎が絶対にかかりたくない病気ですが、
虫歯に限って言えば、虫歯を放置しなければ歯髄炎が起こるほど進行することはまずないでしょう。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』