歯科コラム
歯が痛い時、「歯医者に行く」以外で痛みをおさえる方法を教えてください
2019年08月15日
中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「歯の痛みをおさえる応急処置」です。
歯が痛い時、行動として絶対にやってはいけないのは歯科医院に行かずに我慢することですね。
とは言え、歯の痛みは真夜中など唐突に襲われるものですから、
タイミング次第では歯科医院に行きたくても行けない状況があるかと思います。
そこで、そんな時に一時的に痛みをおさえられる応急処置の方法をお伝えします。
冷やす
身体に痛みを感じる場合、その原因次第で「冷やす」の場合と「温める」の場合がありますが、
歯の痛みに対しては「冷やす」が正解です。ただし、冷やし方にコツがあるので注意してください。
歯が痛む時は直接患部を冷やすのではなく、頬側から冷やすようにします。
なぜなら、直接冷やすと患部にとって刺激が強すぎるため、むしろ痛みが増してしまう可能性があるからです。
このため、氷を口に含んで冷やすなどの行為は絶対に止めましょう。
頬側から、水で濡らしたタオルや解熱シートを貼り付けるなどして冷やしてください。
痛み止めを飲む
歯科医院で処方されたものがあればそれでいいですし、なかった場合は市販の痛み止めでも効果があります。
ただし、市販の痛み止めを飲む場合は効果の欄に「歯痛」と記載されているかを確認しましょう。
こうした痛み止めを飲むことで歯の痛みに対処できますが、この場合2つだけ注意点があります。
1つは即効性がないことで、頭痛の時などと同様に痛み止めの効果が出るまでには少々時間がかかります。
もう1つは痛みの程度によっては痛み止めの効果があまり期待できないことで、
例えば神経まで進行した虫歯などの場合、完全に痛みをおさえるのは難しいでしょう。
ぬるま湯でうがいをする
歯が痛む原因として、食べカスが詰まって神経が圧迫されている場合に特に効果的です。
この場合は詰まった食べカスの除去が必要ですが、歯磨きでそれをすると患部を傷つけてしまいます。
そこで、ぬるま湯で繰り返しうがいをして除去しましょう。
冷水は患部への刺激となるため控え、また強いうがいも患部を傷つけてしまうので控えてください。
ぬるま湯でゆっくりとしたうがいを何度も繰り返すことで、徐々に痛みは軽減されていきます。
虫歯による歯の痛みの場合も、患部の細菌を落とすという点で効果があるでしょう。
正露丸を詰める
正露丸も痛み止めに含まれるため、上記の「痛み止めを飲む」と重複するかもしれません。
しかし敢えて別に紹介したのは、正露丸の使用方法が「飲む」ではなく「詰める」だからです。
これは使用欄にも記載されていますが、歯痛の場合、正露丸は患部に詰めて使用します。
元々正露丸は粘土状の硬さのため、患部に押し込むと自然に詰めることができるでしょう。
後はそのままにしておけば歯の痛みがおさまりますし、痛み止めを飲むよりも早く効きます。
詰めた正露丸は次第に溶けていくため、味がすることさえ我慢できればそのままにしておいて構いません。
歯科救急センターに行く
小さな子供がいる人は、子供の急な体調不良で夜間病院に行った経験があるのではないでしょうか。
こうした救急の病院は歯科においても存在しており、もちろん大人でも救急の治療を受けられます。
「歯科 救急 〇〇(地域)」や「歯科 夜間 〇〇(地域)」で検索すれば、該当する歯科医院が見つかるでしょう。
また、歯科医院の診療時間や休診日はその歯科医院ごとで異なっており、
中には夜ある程度遅い時間まで診療を受け付けている歯科医院も珍しくありません。
緊急時に備え、こうした歯科医院をあらかじめ調べておくと、急に歯が痛んだ時に便利ですよ。
歯が痛い時にしてはいけないこと
歯が痛い時の応急処置の方法をズラリと挙げましたが、一方でやってはいけないことも触れておきます。
一見歯の痛みをおさえる効果があると思われがちな、間違った応急処置は次のとおりです。
タバコを吸う
普段喫煙している人は、辛い時に気分を紛らわせるためにタバコを吸おうとします。
しかしタバコは刺激物ですから、歯が痛む時に喫煙するとむしろ症状が悪化してしまうのです。
身体を動かす
痛みを紛らわせるため、何か他のことに集中しようとわざと身体を動かす人がいます。
これも逆効果であり、運動したことで血行が良くなってしまい、むしろ痛みが増してしまうのです。
患部に触れる
応急処置の効果はないと分かっていつつも、歯が痛い時は患部が気になって触れたくなってしまいます。
しかし患部に触れると指に付着している細菌によって、むしろ症状が悪化してしまうのです。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、歯の痛みをおさえる応急処置についてまとめます。
1. 冷やす :直接ではなく、水で濡らしたタオルや解熱シートを使って頬側から冷やす
2. 痛み止めを飲む :「歯痛」の効果があれば市販のものでも構わない。効果が出るまで少し時間がかかる
3. ぬるま湯でうがいをする :患部に刺激を与えてしまうため、「冷水」や「強めのうがい」は禁物
4. 正露丸を詰める :「飲む」ではなく「詰める」。詰めたままにしておけば痛みがおさまっていく
5. 歯科救急センターに行く :歯科においても救急で診療を受け付けている歯科医院がある
6. 歯が痛い時にしてはいけないこと :喫煙、身体を動かす、患部に触れる
これら6つのことから、歯の痛みをおさえる応急処置について分かります。
何度も登場しているワードですが、ここでお伝えしたのはあくまで「応急処置」であり、
痛みをおさえるための一時しのぎでしかありません。
つまり治療としての効果は全くなく、痛みをおさまった後は必ず歯科医院に行ってください。
月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』