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歯科コラム

歯周病予防の「生活習慣の改善」は、何をどう改善すれば良いのですか?

2019年09月09日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「歯周病を予防するための生活習慣の改善」です。
歯周病の予防方法の中には「生活習慣の改善」という言葉があります。

これは簡単なようで難しく、歯科医院で特別な治療をするわけではないため、
通院の必要もなく手軽にできる予防方法に思えるかもしれません。
しかし、具体的に何をどう改善すれば良いのかが分かりづらいですね。

そこで、ここでは歯周病を予防するための生活習慣の改善において、具体的な改善策を紹介します。

疲労やストレスを溜めないようにする

疲労やストレスが溜まると身体の免疫力が低下して、細菌に感染しやすくなります。
実際、疲れがたまるとすぐ風邪を引いてしまう人も多いのではないでしょうか。
歯周病も細菌による感染症ですから、身体の免疫力が低下すると感染しやすくなるのです。

そこで、身体の免疫力を高めるために疲労やストレスを溜めない生活習慣にしてください。
例えば、ストレスの解消においては何か趣味や楽しみを見つけると良いですし、
疲労の蓄積を解消するにはゆっくりとした入浴や充分な睡眠を心掛けると良いでしょう。

タバコを吸わない

喫煙はその行為自体、歯周病になるリスクを5倍以上も高め、さらに重症化もしやすくなります。
これについて説明すると、タバコを吸うとニコチンによって身体の免疫機能が狂わされ、
またタールの影響で歯にプラークが付着しやすくなるのです。

免疫機能の崩壊とプラークの付着、どちらも歯周病になるリスクを高める要因になりますね。
また、喫煙している人が歯周病になると、本来起こるはずの歯肉の腫れが見た目上では起こらず、
そのため歯周病になっても病気を自覚できず、いつの間にか進行を許してしまうのです。

デンタルフロスを使って歯磨きする

歯磨きは生活習慣の一部ですが、より効果を高めるためにデンタルフロスを使いましょう。
ブラッシングだけの歯磨きの場合、プラークの除去率は6割程度で、つまり4割の磨き残しが発生します。
ただしデンタルフロスを使えばプラークの除去率が2割高まり、トータル8割以上のプラークの除去が可能です。

と言うのも、デンタルフロスは歯と歯の間を磨くためのもので、ここは歯ブラシが届かない箇所ですね。
歯ブラシで磨けない箇所が磨ける分、デンタルフロスを使うとより多くのプラークを除去できるのです。
ちなみに、歯と歯肉の境目を磨く歯間ブラシを使っても効果があります。

唾液の分泌量を高める

唾液は細菌を流す役割を担っており、そのため唾液の分泌量の低下は歯周病になるリスクを高めます。
そこで、唾液の分泌量を溜めて細菌の自浄作用を充分な状態にしておきましょう。
問題はどうやって唾液の分泌量を高めるかですが、それには次の方法が効果的です。

よく噛んで食事する :唾液は噛めば噛むほど分泌が促される
ガムを噛む :食事以外の時間に噛む機会を作れる。糖の摂取を控えるためシュガーレスタイプにすること
定期的に水分を補給する :身体が水分不足になると唾液の分泌が抑制される
リラックスする :緊張状態になると口の中が渇いて唾液が蒸発する

食生活を改善する

食生活の改善のポイントは3つあります。
まず1つ目はよく噛むことで、これは上記で説明したとおり唾液の分泌を促すのが目的です。
2つ目にやわらかいものばかりを食べないことで、これは噛む機会が失われるのを防ぐためです。

最後3つ目は、糖の摂取を控えることで、これは一見虫歯予防の方法と思えるでしょう。
しかし、糖の摂取はプラークを付着しやすくさせ、歯周病になるリスクも高めます。
食生活においてこれら3つを改善して、なおかつ栄養バランスの摂れた食事を心掛けてください。

定期検診を受診する

歯周病を予防するには、定期的に検診を受診しましょう。
歯科医院は症状を治すためだけでなく予防するための治療も行っているので、
日常生活の中で定期的に歯科医院に検診を受けに行く機会を作ってください。

定期検診では歯のクリーニングなどの予防治療を受けられますし、
口の中の健康状態を確認することで歯周病になっても早期発見と早期治療が可能です。
このため、定期検診の受診は歯周病の予防だけでなく重症化を防ぐ効果もあります。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯周病を予防するための生活習慣の改善についてまとめます。

1. 疲労やストレスを溜めないようにする :身体の免疫力低下を防ぐため
2. タバコを吸わない :喫煙はその行為自体が歯周病になるリスクを高める
3. デンタルフロスを使って歯磨きする :ブラッシングだけの歯磨きに比べて、プラークの除去率が2割高まる
4. 唾液の分泌量を高める :細菌を流す自浄作用を充分な効果にする
5. 食生活を改善する :よく噛む、やわらかいものばかり食べない、糖の摂取を控える
6. 定期検診を受診する :歯周病の予防効果が高まる上、歯周病の重症化も防げる

これら6つのことから、歯周病を予防するための生活習慣の改善について分かります。
歯周病は生活習慣病であり、日常生活の中に発症の要因は潜んでいます。
このため、日常生活を見直して生活習慣を改善することも歯周病の予防において大切で、
ほんの小さな改善が歯周病から守ることにつながるのです。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』