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歯科コラム

歯が痛い時は冷やせば痛みがおさまりますか?

2019年11月08日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「歯が痛い時の対処方法」です。
歯が痛む時、その応急処置として悩むのが「冷やすか、温めるか」です。

考えてみると、身体のどこかが痛んだ場合は冷やすか温めると痛みを軽減でき、
ただどちらが正しいのかは痛みの原因や痛む箇所によって異なります。
では、歯が痛む場合は冷やすべきなのでしょうか。それとも温めるべきなのでしょうか。

歯が痛い時は「冷やす」が正しい

歯が痛む時の応急処置として正しいのは「冷やす」です。
温めたのは間違いで、仮に温めると痛みが軽減されないどころか逆に痛みが増してしまい、
これは温めたことで血行が良くなり、血流で神経が圧迫されるのが理由です。

また、冷やし方を間違えても逆効果になってしまい、間違った冷やし方として多い例が「口に氷を含む」ですね。
確かに、口に氷を含めば患部を直接冷やせますし、氷の冷たさは水よりも冷たいため、
痛みの軽減効果がより高まると思えるかもしれません。

しかし、氷で直接冷やすのは患部への強い刺激となってしまい、逆に痛みが増してしまうのです。
ではどうやって冷やすのが正しいのか?…それは頬側から冷やすことです。
濡れタオルを頬にあてる、解熱シートを頬に貼るなどの方法で冷やしてください。

「冷やす」以外の応急処置

歯が痛い時の応急処置は、冷やす以外にもいくつかあります。

鎮痛剤を飲む

痛み止めを飲むことでも歯の痛みを軽減できます。
これは歯科医院で処方されたものはもちろんですし、市販のものでも「歯痛」の効果があれば問題ありません。
ただし即効性は期待できないため、痛みがおさまるまでには少し時間がかかります。

ぬるま湯でうがいをする

食べカスが詰まっていて歯が痛い時に効果的です。
歯磨きや冷水によるうがいは患部にとって刺激が強すぎるため、ぬるま湯で丁寧なうがいを心掛けましょう。
何度も繰り返せば一時的に細菌も落とせるため、痛みを軽減させられます。

 正露丸を詰める

鎮痛剤と別に分けて紹介したのは、使用方法が「飲む」ではなく「詰める」だからです。
歯痛の場合、正露丸は患部に押し込むのが正しい使用方法であり、
詰めた正露丸は自然に溶けていくため、ただ詰めるだけで痛みを軽減させられます。

間違えやすい応急処置

応急処置のつもりが逆効果になってしまう…例えるなら「温める」と同様の間違いで、
次の方法はいずれも痛みを軽減できる効果がありそうに思えるものの、むしろ痛みが増してしまいます。

入浴してリラックスする

痛みを落ち着かせるため、入浴してリラックスしようとする人がいますが、これは逆効果です。
身体を温めることで血行が良くなりますから、歯を温めた場合と同じで血流が神経を圧迫してしまいます。
ですから、入浴前に歯が痛んだ場合は簡単なシャワーなどですませた方が良いでしょう。

患部に触れる

歯が痛いと患部が気になり、中にはガリガリと強く触ってしまう人もいます。
しかし、触れることで指に付着していた細菌が患部に付着する可能性がありますし、
そもそも触れることが刺激となって痛みが増してしまいます。

身体を動かす

これも応急処置と言うより、気を紛らわすためにする人が多いですね。
じっとしていると歯の痛みが辛く、そこで気を紛らわせそうと運動する人がいますが、
運動もまた身体を温める行為…血行が良くなって痛みが増してしまいます。

救急センターの利用

小さな子供がいる人は、子供の急な発熱などで夜間の救急センターを利用した人もいるでしょう。
実は歯科においても同様の救急センターが存在し、急な歯の痛みを感じた場合は大人でも利用できます。
最も、その場で全て治療することは不可能ですから、一時的な応急処置にはなると思います。

「歯科 救急 〇〇(住んでいる地域)」などでネット検索すれば、
最寄りの歯科救急センターが見つかりますし、近隣でも遅くまで診療している歯科医院があるかもしれません。
いざという時の備えとして、今からでも調べておいて連絡先を控えておくと良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯が痛い時の対処方法についてまとめます。

1. 歯が痛い時は「冷やす」が正しい :「温める」は間違い。ただし、患部を直接冷やしてはいけない
2. 「冷やす」以外の応急処置 :鎮痛剤を飲む、ぬるま湯でうがいをする、正露丸を詰める
3. 間違えやすい応急処置 :入浴してリラックス、患部に触れる、身体を動かす、これらはいずれも逆効果
4. 救急センターの利用 :夜間に急な痛みを感じた場合、歯科救急センターを利用する方法もある

これら4つのことから、歯が痛い時の対処方法について分かります。
「冷やす」を含めて歯が痛い時の対処方法を紹介しましたが、これらはいずれも応急処置であり、
治療としての効果は一切ありません。このため、痛みがおさまったとしても歯科医院に行く必要があり、
診断を受けて痛みの原因を究明、そのための治療を必ず受けてください。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』