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歯科コラム

頭痛や腹痛時に飲む薬は歯の痛みに対しても効果ありますか?

2019年12月09日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「歯の痛みへの対処と注意点」です。
歯が痛む時は歯科医院に行くのが基本ですが、ただ頭痛や腹痛で病院に行く人は少ないと思います。

もちろん痛みの度合いによっては病院に行くでしょうし、その原因が病気である可能性もあるため、
頭痛や腹痛を甘く見てはいけません。ただこれらの症状に対しては鎮痛剤も充実しており、
こうした鎮痛剤は歯の痛みにおいても軽減する効果があるのでしょうか。

鎮痛剤の歯の痛みへの効果について

頭痛や腹痛時に飲む鎮痛剤は歯の痛みに対しても効果があります。
ただ、あくまでそれは「歯痛」の効果があることが前提ですし、
こちらでも市販の鎮痛剤の効果を全て把握しているわけではありません。

このため、頭痛の鎮痛剤であっても腹痛の鎮痛剤であっても、
効果の欄に「歯痛」と明記されているかを確認し、その明記があれば歯の痛みにも効果があります。
最も、神経まで虫歯が進行しているなど、激しい痛みの場合は鎮痛剤でも痛みを抑えきれないかもしれません。

鎮痛剤の例外・正露丸

鎮痛剤の中で一つ例外なのが、腹痛時に服用する正露丸です。
本来、正露丸は腹痛時に飲んで対処しますが、歯の痛みに対しては詰めて使用します。
正露丸は粘土くらいの固さですから、患部に押し込むとそのまま詰めることができます。

これが正しい使用方法であり、もちろん正露丸の使用方法にも明記されています。
詰めた正露丸は、そのままにしておけば時間の経過で唾液と混ざって自然に溶けていきますし、
飲んで使用する鎮痛剤に比べて即効性がある点もメリットです。

鎮痛剤を飲むタイミング

歯の痛みの類として、症状によって起こる痛みだけでなく治療によって起こる痛みがあります。
この場合、タイミングとして治療前の段階であらかじめ鎮痛剤を飲んでおく方法もあり、
そうすれば治療後も痛みを感じずにすみますし、歯科医からその提案をされることもあります。

例えば、インプラント治療の場合は歯肉を切開する手術によって治療時に痛みを感じます。
もちろんそれは麻酔で対処するのですが、治療が終わって麻酔が切れると痛みを感じるようになるでしょう。
しかし、あらかじめ鎮痛剤を飲んでおけば、麻酔が切れた後も鎮痛剤によって痛みを感じないのです。

鎮痛剤以外の歯の痛みへの対処

鎮痛剤で歯の痛みは抑えられますが、歯の痛みへの対処は他にも次の方法が挙げられます。

冷やす

患部を直接冷やすと刺激が強すぎますし、知覚過敏の場合は逆に痛みが増してしまいます。
このため、直接ではなく頬側から冷やすようにしてください。
水で濡らしたタオルを頬にあてても良いですし、頬に解熱用のシートを貼っても冷やせます。

うがいをする

冷水や熱めのお湯でのうがいはやはり逆効果のため、水の温度はぬるま湯程度にしましょう。
また、強めのうがいは患部にとって刺激が強く、傷つけてしまう恐れもあります。
このため、ぬるま湯でやさしいうがいを何度も繰り返すのが正しい方法です。

救急センターに行く

夜間に歯が痛んだ時は、最寄りの歯科救急センターに行く方法もあります。
最も、その場で治療を全て終えるのは不可能なため、後日歯科医院での本格的な治療が必要です。
また、通常の歯科医院で土日や夜遅くまで診療しているところもあります。

間違った対処方法

歯の痛みへの対処として、一見正しいように思えても実は間違った対処方法があります。

患部に触れる

歯が痛むと、患部が気になって触れる人がいますし、中には爪で刺激する人もいます。
もちろんこれは逆効果…と言うよりも症状がより悪化してしまいます。
患部が気になってしまう気持ちは分かりますが、決して触れないようにしてください。

温める

確かに、痛みの箇所や症状によっては温めるべきケースがありますが、
歯の痛みへの対処で温めるのは間違いであり、血行が良くなることで痛みが増してしまいます。
このため、歯が痛む時には温めずに必ず冷やすようにしてください。

身体を動かす

要するに運動の意味で、歯の痛みを紛らわせるために身体を動かす人がいます。
しかしそれは温めると全く同じ意味になってしまい、血行が良くなることで神経を圧迫して痛みが増します。
ですから歯が痛む時の運動は逆効果ですし、同じ意味で長めの入浴もおすすめできません。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯の痛みへの対処と注意点についてまとめます。

1. 鎮痛剤の歯の痛みへの効果について :効果の欄に「歯痛」の記載があれば、歯の痛みに効果がある
2. 鎮痛剤の例外・正露丸 :歯の痛みへの対処として、正露丸の場合は飲むのではなく詰める
3. 鎮痛剤を飲むタイミング :インプラントなどの場合、あらかじめ痛み止めを飲むケースもある
4. 鎮痛剤以外の歯の痛みへの対処 :冷やす、うがいをする、救急センターへ行く
5. 間違った対処方法 :患部に触れる、温める、身体を動かす

これら5つのことから、歯の痛みへの対処と注意点について分かります。
鎮痛剤は飲むだけで歯の痛みを軽減させられるものの、即効性がないのが欠点です。
最も、痛みがおさまったとしてもあくまでそれは応急処置であり、
歯科医院に行けるタイミングになったら必ず通院して治療を受けてください。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』