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歯科コラム

詰め物が取れた時、そのままにしておくのはダメですか?

2020年03月05日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「詰め物が取れた時の注意点」です。
詰め物が取れてしまった時、本来ならすぐ歯科医院に行かなければなりません。

しかし歯に異常があるわけでもなく、再度詰め物を入れるのに費用もかかるため、
こうした理由から歯科医院に行くのが面倒と感じてしまうものでしょう。
そのため詰め物が取れても放置する人がいますが、それは絶対にやってはいけない行為です。

詰め物が取れると二次虫歯になる

詰め物で処置してある歯は削ってあるため、本来歯の表面にあるはずのエナメル質が失われています。
エナメル質は歯を保護する役割を担っていますから、
それが失われているのは歯が一切保護されていない状態であることを意味します。

そのため詰め物が取れた歯は細菌に感染しやすく、二次虫歯が起こりやすいのです。
そもそも、詰め物の処置は治療した歯を細菌の感染から守るのが目的ですから、
詰め物が取れてしまうことで歯は無防備になってしまうのです。

詰め物が取れると歯が割れる

詰め物が取れた状態の歯は脆いため、噛む力が強ければ簡単にヒビが入ってしまいます。
そこで成人男性の平均的な咬合力を参考に考えると、
詰め物の取れた状態の歯にその咬合力が加わった場合、数値的には歯が割れてしまう計算になります。

仮に歯が割れてしまうと、もはや詰め物を再製作するだけで解決する問題ではありません。
割れ方次第では神経を除去することを検討しなければならず、
歯の根元付近まで割れてしまっているとしたら、抜歯の処置が必要になる可能性すらあるでしょう。

詰め物が取れると知覚過敏が起こる

詰め物が取れた歯は象牙質が露出しており、この象牙質は刺激に対して非常に敏感になっています。
虫歯で痛みを感じるのもそのためで、虫歯の穴が象牙質に到達したため直接刺激を受けてしまうのです。
これは知覚過敏と呼ばれる症状なのですが、詰め物が取れた場合も同様の症状が起こります。

なぜなら詰め物が取れたことで象牙質が露出しているため、やはり象牙質が直接刺激を受けてしまうのです。
特に温度差のあるものを飲食した時に知覚過敏は起こりやすく、
詰め物が取れてしまうと熱いものや冷たいものを飲食した時に歯がしみてしまいます。

取れた詰め物を接着剤でつけてはいけない

詰め物が取れた時に接着剤でつけようとする人がいますし、その状態で歯科医院に来院する人もいます。
確かに、歯科医院で詰め物の処置をする時、「接着剤でつける」と表現することがありますが、
それは歯科専用のものであり、工作で使用する接着剤とは全くの別物です。

仮に市販の接着剤で取れた詰め物をつけてしまえば隙間が生じるだけでなく、
入り込んだ細菌を閉じ込めてしまう恐れもあり、そうなると膿みが発生する可能性もあるでしょう。
さらに接着剤をとるのも簡単ではなく、そのために歯を削らなければなりません。

詰め物が取れた歯で噛んではいけない

詰め物が取れたタイミングによっては、すぐに歯科医院に行けないこともあるでしょう。
その場合の注意点として、詰め物が取れた歯を使って噛まないことです。
上記でも説明しましたが、詰め物が取れた歯は非常に脆くなっています。

そのため、普段どおり噛んでしまうと歯が割れてしまうことがあり、
割れないにしても欠ける、ヒビが入るなどの危険性は充分あるのです。
本来均等に噛まないのは良くないことですが、この場合に限っては詰め物が取れた歯で噛んではいけません。

取れた詰め物を戻そうとしてはいけない

詰め物が取れても、一見そのまま歯に戻せそうに思えますが、これもやってはいけない行為です。
まず詰め物を戻そうとする際に指に付着している細菌が歯についてしまう可能性がありますし、
うまく入らず無理やり押し込もうとすれば歯が割れてしまいます。

奥歯の場合はその危険性がさらに高まり、うっかり詰め物を飲み込んでしまうかもしれません。
実際には便と一緒に排出されるため、身体に害をもたらさないようにはなっていますが、
それでも気管に入ってしまうと問題ですし、取れた詰め物を戻そうとするのは止めてください。

 

まとめ

いかがでしたか?
最後に、詰め物が取れた時の注意点についてまとめます。

1. 詰め物が取れると二次虫歯になる :詰め物が取れた歯は細菌に感染しやすく、虫歯が再発してしまう
2. 詰め物が取れると歯が割れる :詰め物が取れた歯は脆く、強く噛むと割れてしまうことがある
3. 詰め物が取れると知覚過敏が起こる :詰め物が取れた歯は象牙質が露出しており、刺激に敏感な状態
4. 取れた詰め物を接着剤でつけてはいけない :細菌を閉じ込めてしまうと膿みが発生する
5. 詰め物が取れた歯で噛んではいけない :歯が脆くなっているため、強く噛むと歯が割れてしまう
6. 取れた詰め物を戻そうとしてはいけない :無理に押し込めば歯が割れてしまうことがある

これら6つのことから、詰め物が取れた時の注意点について分かります。
詰め物は単に見た目の問題で処置しているわけではなく、
治療した歯を細菌や衝撃から守る目的で処置しています。
そのため、詰め物が取れた時には必ず歯科医院に行き、新品の詰め物と交換しなければなりません。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』