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歯科コラム

保険診療でセラミックにすることは可能ですか?

2020年06月19日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「セラミックと健康保険の適用」です。
セラミックは詰め物や被せ物の素材であり、詰め物や被せ物は虫歯治療において必要な処置です。

そのため、健康保険が適用されるイメージがありますが、
セラミックは自由診療のため基本的に健康保険は適用されません。
ただし「基本的に」と表現したとおり例外もあり、今回はセラミックと健康保険適用について解説します。

健康保険適用の基準

そもそも、なぜセラミックに健康保険が適用されないのでしょうか。
その理由は健康保険適用の基準を満たしていないからで、その基準は次のようになっています。

「病気を治すために行う必要最低限の治療」

…これが健康保険適用の基準なのですが、セラミックはこれを満たしていないのです。
ポイントは後半部分の「必要最低限の治療」という部分で、
確かにセラミックは病気の治療(虫歯治療)のために必要な治療です。

しかし、それが最低限の治療なのかと言うとそうではなく、
審美性の高さや機能性の高さなど、最低限以上の性能が備わっているのがセラミックです。
つまり、セラミックは必要最低限以上の特徴があるため、健康保険が適用されないのです。

健康保険が適用されるケース

2014年、健康保険が改定されてセラミックもその対象となったことをご存知でしょうか。
ただ、無条件で保険適用となるわけではなく、保険適用のための基準は少々複雑です。
そこで順を追って解説していくと、まず健康保険適用のためには次の基準を満たす必要があります。

  • 厚生労働省に施設基準の届け出を行い、認可された歯科医院である
  • 歯科補綴治療に関する専門知識、及び3年以上の経験を持つ歯科医師が在籍している
  • 厚生労働省の定める歯科用CAD/CAM装置で製作する
  • 製作する歯科医技工所との連携がとれている
  • 被せ物のハイブリッドセラミックに限られる

これらの基準で注目すべきポイントは2つで、1つは全ての歯科医院がその対象ではないという点です。
具体的には、歯科医院の環境や歯科医の経験などが基準に含まれています。

もう1つは被せ物のハイブリッドセラミックに限られているという点で、
つまり詰め物は対象外、被せ物においても選択できるセラミックはハイブリッドセラミックのみになります。
また、保険適用のハイブリッドセラミックは自由診療のハイブリッドセラミックとイコールではありません。

保険適用のハイブリッドセラミックは、審美性と耐久性が従来のものに比べて劣っており、
そのため従来のハイブリッドセラミックがそのまま保険適用になるという解釈は間違っています。

患者側に設けられた基準

上記の基準は治療する側…すなわち歯科医院側に設けられた基準ですが、
さらに治療を受ける側…つまり患者側にも基準が設けられており、それは治療対象となる歯の箇所です。

第1小臼歯(前から4番目の歯)
第2小臼歯(前から5番目の歯)

…まず、対象となるのはこれらの箇所の歯で、
それ以外の箇所の歯をセラミックにする場合は健康保険が適用されません。
ただし金属アレルギーの人は例外で、これらに加えてさらに次の箇所の歯も対象となります。

第1大臼歯(前から6番目の歯)
第2大臼歯(前から7番目の歯)
第3大臼歯(前から8番目の歯)

…金属アレルギーの人は、これらの箇所の歯も健康保険適用の対象となりますが、
金属アレルギーであることを証明するものとして検査・診断の結果の類などが必要です。

自由診療になるその他の歯科治療

セラミックは基本的に健康保険が適用されず、自由診療になります。
このように、歯科治療で自由診療となるケースを意外に思う人もいるかもしれませんが、
実はセラミック以外にも自由診療になる歯科治療は他にもあります。

ホワイトニング

歯を白くする治療であり、100%審美目的の治療です。
ホームホワイトニング、オフィスホワイトニングなど方法は様々ですが、
いずれのホワイトニングも健康保険は適用されません。

インプラント

人工の歯の根を埋め込み、そこに人工の歯を装着する治療方法です。
セラミック同様、2014年の健康保険改定によって保険適用の対象になりましたが、
そのための基準は厳しく、基本的に自由診療となります。

歯列矯正

歯並びの悪さは虫歯など病気の原因になりますが、
歯並びが悪いこと自体は病気ではありません。
そのため、歯並びを改善する歯列矯正は自由診療になります。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、セラミックと健康保険の適用についてまとめます。

1.健康保険適用の基準:病気を治すために行う必要最低限の治療
2.健康保険適用が適用されるケース:セラミックで健康保険が適用されるケースがある
3.患者側に設けられた基準:治療対象となる歯の箇所が指定されている
4.自由診療となるその他の歯科治療:ホワイトニング、インプラント、歯列矯正など

これら4つのことから、セラミックと健康保険の適用について分かります。
補足しておくと、今回解説した内容は2020年5月の時点のものです。
もしかすると、今後再び健康保険は改定される可能性があり、
この情報はあくまで現時点のものだと解釈してください。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』