歯科コラム
ホワイトニングに痛みはありますか?
2020年07月24日
中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL tsukishimaです。
今回のテーマは「ホワイトニングをすることによる痛み」です。
歯科医院の治療でみなさんが気になるのは、おそらく痛みの有無ではないでしょうか。
実際、虫歯治療で来院する人の多くは虫歯の状態よりも治療の痛みを気にしますし、
「歯科医院の治療=痛い」のイメージが強いのが事実でしょう。
そこで、審美治療であるホワイトニングを行う場合の痛みについて説明していきます。
ホワイトニングで痛みを感じやすい人
ホワイトニングによる痛みの有無は人によって違い、中には全く痛みを感じない人もいます。
一方で痛みを感じる人もいますが、痛みを感じやすいのは次の特徴に該当する人です。
現在虫歯がある人、もしくは最近虫歯治療をした人
噛み合わせが悪い人
歯磨きする時に強く磨く癖のある人
最近ぶつけるなどして歯に衝撃を受けた人
…これらの特徴には一見何の共通点もないように思えますが、
実は一つだけ共通点があり、それは歯がダメージを受けていることです。
虫歯になっている人はそれだけで歯がダメージを受けていますし、
虫歯治療を終えている人でもそれが最近のことならまだダメージが残っているでしょう。
また、強く歯を磨く人は摩擦で歯を傷つけ、ぶつける衝撃も歯にダメージを与えています。
このように、歯がダメージを受けていることがホワイトニングの痛みと深く関係してくるのです。
知覚過敏
熱いものや冷たいものを飲食した時など、歯が一瞬ピシッとしみた経験のある人も多いと思います。
この痛みは知覚過敏と呼ばれる症状で、ホワイトニングの痛みも知覚過敏によるものです。
そこで知覚過敏について説明すると、歯の主体となる象牙質は刺激に対して非常に敏感です。
ですから、触れた場合はもちろんですし、熱さや冷たさを感じることでも刺激となってしみてしまいます。
しかし、普段私達がこのような刺激を感じないのは、エナメル質が象牙質を保護しているからです。
エナメル質は歯の最表層にありますから、実際に指で歯に触れても痛みは感じないでしょう。
しかし、エナメル質が傷ついて破損している場合は別で、
その箇所に至っては象牙質が剥き出しになっているため、刺激を受けると歯がしみてしまうのです。
このように、エナメル質が傷ついている人がホワイトニングをすると、薬剤の刺激で知覚過敏が起こります。
知覚過敏が起こる原因
知覚過敏は、象牙質が直接刺激を受けることによって起こる症状です。
そして、象牙質が直接刺激を受けるのはエナメル質が破損しているのが原因です。
では、エナメル質が破損する原因として何が考えられるのでしょうか。
虫歯
虫歯になると歯に穴があき、進行することで穴は深くなっていきます。
そして、虫歯の穴が象牙質に到達することで象牙質に刺激が伝わるようになってしまいます。
エナメル質は歯の表面しか存在しないため、穴があいた時点で患部のエナメル質は失われるのです。
歯周病
この場合、「エナメル質が破損している」という表現は的確でないかもしれません。
歯周病で知覚過敏が起こるのは、歯周病の進行によって歯肉退縮が起こり、歯の根が露出するためです。
露出した歯の根は象牙質が剥き出しになっており、刺激を受けると知覚過敏が起こります。
歯へのダメージ
歯をぶつける、歯磨きの時に強い力で磨く、これらの行為は歯にダメージを与えます。
そうすると、歯の表面にあるエナメル質も当然ダメージを受けて傷ついたり破損したりしてしまうでしょう。
エナメル質が破損することでその部分は保護されなくなり、刺激を受けると知覚過敏が起こります。
…エナメル質が破損する原因に注目すると、ホワイトニングで痛みを感じやすい人の特徴につながります。
つまり、ホワイトニングで痛みを感じるのは知覚過敏が原因で、
虫歯や歯へのダメージなどの理由でエナメル質が破損している人が痛みを感じるのです。
知覚過敏への対処
ホワイトニングで痛みを感じる場合、それは知覚過敏によるものです。
一時的な痛みですが、無理に我慢するのではなく次の方法で対処しましょう。
痛み止めを飲む(市販のものでも構わない)
知覚過敏用の歯磨き粉を使って歯を磨く
熱いものや冷たいものの飲食を控える
ちなみに、ホワイトニングによる知覚過敏は通常なら24時間以内におさまります。
24時間経過しても痛みが続くようであれば、担当の医師に相談してください。
この場合、知覚過敏以外の理由で痛みが起こっている可能性があります。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、ホワイトニングをすることによる痛みについてまとめます。
1.ホワイトニングで痛みを感じやすい人:虫歯がある人、最近虫歯治療をした人、噛み合わせが悪い人など
2.知覚過敏:ホワイトニングで痛みを感じる場合、その原因は知覚過敏によるもの
3.知覚過敏が起こる原因:虫歯や衝撃などによってエナメル質が破損して象牙質が露出している
4.知覚過敏への対処:痛み止めを飲む、知覚過敏用の歯磨き粉で歯を磨くなど
これら4つのことから、ホワイトニングをすることによる痛みについて分かります。
エナメル質が破損している場合、ホワイトニングによって痛みを感じることがあり、
それは薬剤の刺激によって起こる知覚過敏です。
この痛みは通常24時間以内におさまるため、それ以上痛みが続くようであれば医師に相談してください。
月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』