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歯科コラム

そもそもなぜ虫歯になると歯が痛くなるのですか?

2021年04月05日

 

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL TSUKISHIMAです。

今回のテーマは「虫歯で歯が痛くなる理由」です。

虫歯になると歯が痛くなりますが、そもそもなぜ痛みを感じるようになるのでしょうか。

また、虫歯の痛みは一定ではなく、酷く痛む人もいればそうでない人もいます。

このように、虫歯の痛みが人によって違うのはなぜなのでしょうか。

そこで、ここでは虫歯を痛みについて分かりやすく解説していきます。
 

歯の構造

虫歯で歯が痛む理由を知るためには、歯の構造を知っておくと理解しやすくなります。

そこで簡単な説明をすると、歯の構造は次のようになっています。
 

  • ・エナメル質:歯の表面を覆っており、歯を細菌や刺激から保護している
  • ・象牙質:エナメル質の奥にある歯の主体となる組織で、刺激に対して非常に敏感
  • ・神経:象牙質の下に存在しており、刺激などの感覚を伝える組織

 
つまり、歯は表面のエナメル質によって保護されており、その奥には象牙質、さらにその下には神経があります。

この構造を知っておけば、虫歯で歯が痛むようになるメカニズムを理解しやすくなるでしょう。
 

知覚過敏による痛み

上記で解説したとおり、歯の主体となる象牙質は刺激に対して非常に敏感ですから、触れた時などの刺激、冷たさ、風などを感じることで痛みを感じます。

しかし、私たちが普段冷たいものを飲食しても、歯が痛むことはありません。
 
なぜなら、象牙質はエナメル質によってこのような刺激から保護されているからです。

しかし、虫歯になって歯に穴があけば患部のエナメル質は失われ、象牙質が露出した状態になります。

そうなると、前述した刺激を象牙質が直接感じてしまい、痛みという症状を引き起こすのです。
 
つまり、虫歯で歯が痛むのは「歯に穴があくことで象牙質が刺激を受けるようになるため」であり、このような症状を知覚過敏と呼び、知覚過敏は虫歯以外でも引き起こされることがあります。
 

神経の炎症による痛み

虫歯が象牙質まで進行することで知覚過敏による痛みを感じるようになりますが、さらに虫歯が進行すると細菌が神経まで到達して、神経に炎症を引き起こします。

そうすると歯はズキズキと痛むようになり、これも虫歯によって感じる痛みに含まれます。
 

  • ・刺激の有無関係なく、常に歯が痛む
  • ・激痛といえるほどの痛みを感じる
  • ・あまりに痛みが激しいため、痛み止めを飲んでも解消しきれない

 
神経の炎症による痛みは、知覚過敏の痛みと比較してこのような違いがあり、上記の痛みに当てはまる場合、虫歯は相当進行していると考えた方が良いでしょう。

もっとも、虫歯以外の理由で神経に炎症が起こる可能性もありますが、どちらにしても治療が必要です。

 

虫歯が重症化した場合

虫歯は象牙質まで進行することで知覚過敏が起こり、神経まで進行することで激痛を感じるようになります。

では、さらに進行して重症化した場合の痛みはどのようなものになるのでしょうか。

実は重症化した虫歯においては、意外にも痛みは一切感じなくなります。
 
これは虫歯の進行によって神経が死んでしまったのが理由であり、感覚を伝える神経を失ったことで痛みを感じなくなるのです。

この場合、痛みを感じないことをプラスに考える人もいますが、神経を失うことは大きなマイナスです。
 
神経を失えば歯に栄養が供給されなくなりますから、歯は変色する上に脆くなり、虫歯の進行も早まってしまいます。

また、痛みという大きな自覚症状がなくなるのは健康管理においても問題で、痛みを感じないことによって歯の異常に気づきにくくなってしまうのです。
 

「虫歯=歯が痛い」とは限らない

虫歯で歯が痛くなる理由を知ることで、虫歯に対して大きな事実が分かります。

それは、虫歯とは必ずしも歯が痛むとは限らないということです。

上記で解説したとおり、虫歯で歯が痛むのは知覚過敏・神経の炎症が理由であり、そうなると次のケースの虫歯では歯が痛くならないことが分かります。
 

  • ・象牙質に進行する前の初期の虫歯
  • ・進行した神経が死んでしまった虫歯
  • ・神経が死んでしまった歯に再発した虫歯

 

まとめ

いかがでしたか?

最後に、虫歯で歯が痛くなる理由についてまとめます。
 
1. 歯の構造 :表面にはエナメル質、その奥には象牙質、さらにその下には神経がある

2. 知覚過敏による痛み :エナメル質を失うことで、象牙質が刺激を感じた時に歯が痛む

3. 神経の炎症による痛み :神経が炎症を起こすことで、ズキズキとした激痛を感じるようになる

4. 虫歯が重症化した場合 :神経を失ったことで痛みは感じなくなる

5. 「虫歯=歯が痛い」とは限らない :初期の虫歯や神経を失った虫歯では、歯に痛みを感じない
 
これら5つのことから、虫歯で歯が痛くなる理由について分かります。

まとめると、虫歯の痛みの正体は知覚過敏と神経の炎症によるものであり、これらは虫歯が進行することで起こる症状です。

そのため、初期の虫歯では痛みを感じないですし、神経を失った場合も同様に痛みを感じなくなります。
 

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』