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歯科コラム

デンタルフロスは効果がありますか?

2021年07月09日

 
中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL TSUKISHIMAです。

今回のテーマは「デンタルフロスの必要性」です。

歯科医院で検診を受けると、デンタルフロスの使用をすすめてくる医師が多いと思います。

もちろん、使わないよりも使った方が良いのは明らかですが、購入してまで使用する価値があるのでしょうか。

また、デンタルフロスを使用すればその分だけ歯磨きに時間がかかります。

ここでは、そこまでしてデンタルフロスを使った方が良いかどうかを考えてみます。
 

プラークの除去率がアップする

虫歯を予防するためにはプラークを除去する必要があり、歯周病の場合も同様です。

そして、プラークを除去するための方法が歯磨きになりますが、

ブラッシングのみで歯磨きをした場合、プラークの除去率は6割程度といわれています。

つまり、4割もの磨き残しが発生しており、ここまで磨き残しが多いのは歯ブラシの形状が理由です。

歯ブラシでは歯と歯の間を磨くことができず、いくら丁寧に磨いても磨き残しが多いのです。

その点、デンタルフロスは歯と歯の間を磨くことができるため、歯ブラシの欠点を補うことができます。

これを数値で示すと、デンタルフロスを使って歯磨きした場合、プラークの除去率がおよそ2割以上高まります。

よって、デンタルフロスを使った歯磨きではおよそ8割のプラークを除去することができるのです。
 

歯石ができにくくなる

歯石とは、歯と歯の間や歯と歯肉の境目に発生する白い塊で、歯石は歯磨きで除去することができません。

歯石は細菌の塊で、歯石の中の細菌はほぼ死滅しているものの、口臭の原因になってしまいます。

また、歯石がある人は歯周病が発症しやすく、さらに発症した歯周病が進行しやすくなります。

このような歯石対策にもデンタルフロスは有効で、デンタルフロスを使うことで歯石ができにくくなるのです。

なぜなら、歯石はプラークが石灰化したものであり、プラークを除去すれば歯石ができることはないためです。

歯ブラシでは磨ききれない歯と歯の間を綺麗にできることで、そこに歯石が発生するのを防ぎます。
 

口の中の健康状態を自己診断できる

日頃からデンタルフロスを使用することで、口の中の健康状態を自己診断できます。

デンタルフロスを使用している人は、使用時に以下の点に注目してみてください。

血液の付着

デンタルフロスを使用した時、糸に血液が付着している人は歯周病にかかっている可能性があります。

歯周病が発症すると歯肉に炎症を起こるため、その影響で歯肉から出血しやすくなります。

そのため、デンタルフロスの糸が歯肉へと刺激となって出血することがあるのです。
 

使用した感覚

デンタルフロスは歯と歯の間を磨くためのものであり、歯と歯の隙間に糸が入ります。

このとき、詰め物や被せ物を使用している人でデンタルフロスの糸が入らない場合、

これらの人工物の高さが合っていない可能性があり、そうなると二次虫歯が発症しやすくなってしまうのです。
 

ニオイ

デンタルフロスを使った後、糸から嫌なニオイがする場合は口臭が起こっています。

口臭の原因はさまざまですが、この場合は歯周病が発症している可能性が高いでしょう。

歯周病によって口の中で細菌が繁殖しているため、デンタルフロスにも多量の細菌が付着してしまうのです。
 

デンタルフロスの選び方

デンタルフロスはさまざまなタイプがあり、ここでおすすめのタイプを断言することはできません。

なぜなら人によって合うか合わないかの問題があるからで、その点は歯ブラシと同じです。

ただ、一般的には以下のことを参考にしてデンタルフロスを選ぶと良いでしょう。
 

  • 初めて使用する人 :滑りの良さを考慮して「ワックスタイプ」のデンタルフロスがおすすめ
  • 子ども :使いやすさを考慮して「持ち手がついたタイプ」のデンタルフロスがおすすめ
  • 使用に慣れた人 :歯の異常に気づきやすい点から、「ノンワックスタイプ」のデンタルフロスがおすすめ

 
また、デンタルフロスに似た効果のあるものとして歯間ブラシがありますが、

歯間ブラシは歯と歯肉の境目を磨くためのもので、歯周病予防に効果的とされています。

一方、デンタルフロスは歯と歯の間を磨くためのもので、虫歯予防に効果的とされています。
 

まとめ

いかがでしたか?

最後に、デンタルフロスの必要性についてまとめます。
 
1. プラークの除去率がアップする :デンタルフロスを使用することで、プラークの除去率が2割高まる

2. 歯石ができにくくなる :歯と歯の間を綺麗に磨けることで、歯石の発生を防ぐことができる

3. 口の中の健康状態を自己診断できる :血液の付着、使用した感覚などから歯周病の有無などが分かる

4. デンタルフロスの選び方 :初めて使用する人はワックスタイプのデンタルフロスがおすすめ
 
これら4つのことから、デンタルフロスの必要性について分かります。

これらのことから分かるとおり、デンタルフロスは虫歯・歯周病の予防効果を高めることができます。

そもそも、ブラッシングだけの歯磨きでは限界があるため、

確実に虫歯や歯周病を予防するのであれば、デンタルフロスの使用は欠かせないでしょう。
 
 

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