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歯科コラム

歯と歯の間にある白い塊は何ですか?

2021年07月23日

 
中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL TSUKISHIMAです。

今回のテーマは「歯石について」です。

歯の表面は綺麗でも、裏からみると白い塊が付着していることがあります。

これは歯石と呼ばれるもので、分かりやすくいえば細菌の塊です。

歯石の中には億単位の細菌が含まれており、とくに歯周病の進行に関係しています。

そんな歯石の発生を防ぐには、どうすれば良いのでしょうか。
 

そもそも歯石とは

そもそも、歯石とはプラークが石灰化したものです。

プラークとは歯に付着している細菌のすみかであり、このプラークを除去することが虫歯・歯周病の予防において必要不可欠です。

ただ、プラークは無色透明で目に見えないですし、全てのプラークを完璧に歯磨きすることは不可能です。

そのため、磨き残したプラークはそのまま歯に付着して残ってしまうのですが、

一定時間が経過することで石灰化して、歯石へと変化するのです。

プラークが歯石になるまではおよそ48時間ですから、例え1日に1回の歯磨きだとしても、

磨き残しがなければ歯石は発生しないことになります。
 

デンタルフロスや歯間ブラシを使おう

歯石を防ぐための基本は歯磨きですが、ブラッシングだけの歯磨きでは不充分です。

歯ブラシによるブラッシングでは歯と歯の隙間や歯と歯肉の境目を磨くことはできず、

だからこそ歯石はこれらの箇所に発生することが多いのです。

これらの箇所を磨くには、デンタルフロスや歯間ブラシの使用は欠かせません。

もちろん、両方使用すればより効果的ですが、どちらかの一方の使用で良いでしょう。

ちなみに、デンタルフロスや歯間ブラシを使用することで、プラークの除去率が2割以上高まります。

デンタルフロスは歯と歯の隙間を磨けるため虫歯を予防しやすく、

歯間ブラシは歯と歯肉の境目を磨けるため歯周病を予防しやすくなります。
 

プラークテスターを使おう

プラークテスターを使えば、磨き残したプラークを染色することができます。

つまり、プラークが目で見えるようになるため、確実に磨き残しをなくすことができるのです。

とはいえ、毎回プラークテスターを使う人はなかなかいないでしょう。

効果的なのは、数日間連続して使用してみることです。

そうすれば、染色のパターンを把握できるため、自分の歯磨きの弱点が分かります。

後は、歯磨きの時に弱点の箇所から重点的に磨く習慣を身につけましょう。

このような歯の磨き方を、スウェーデン型プラークコントロールと呼びます。
 

矯正を検討してみよう

歯石は歯並びが悪い人ほど発生しやすく、

なぜなら歯並びが凸凹になっていることで、汚れが溜まりやすい箇所があるからです。

例えば、歯と歯が一部重なっている人は、重なっている部分を磨くことができないため汚れが溜まります。

その点、矯正で歯並びを改善すれば歯が磨きやすくなり、歯石の発生を防ぎやすくなるのです。

また、歯並びの改善によって嚙み合わせが改善されれば、歯肉にも負担がかからなくなるでしょう。

そうすれば歯周病も予防しやすくなるため、

矯正は歯の審美面だけでなく、健康面においてもプラスの効果をもたすのです。
 

予防歯科に通おう

予防歯科では、文字どおり虫歯や歯周病を予防するための治療に対応しています。

そして、予防治療の中ではPMTCと呼ばれる、いわゆる歯のクリーニング治療を受けられます。

歯のクリーニングを行うことにより、歯磨きでは除去しきれないプラークも除去できます。

また、歯石がある場合は専用の医療器具で除去することもできるため、

定期的に予防歯科に通院して口の中を清潔にしておくと良いでしょう。

また、予防歯科に通院することで虫歯や歯周病が発症していた際も発見できるため、

虫歯や歯周病を予防しやすくなるだけでなく、これらの重症化も防ぐことができるのです。
 

まとめ

いかがでしたか?

最後に、歯石についてまとめます。
 
1. そもそも歯石とは :プラークが石灰化したもので、48時間ほど経過することでプラークは歯石になる

2. デンタルフロスや歯間ブラシを使おう :歯と歯の隙間などを磨けるため、歯石が発生しにくくなる

3. プラークテスターを使おう :プラークを染色することで、磨き残したプラークが目で見て確認できる

4. 矯正を検討してみよう :歯並びを改善することで歯が磨きやすくなり、汚れが溜まりにくくなる

5. 予防歯科に通おう :歯のクリーニングによってプラークを綺麗に除去でき、歯石も除去にも対応できる
 
これら5つのことから、歯石について分かります。

歯石の中に含まれる細菌は死滅していますが、歯石はプラーク以上の細菌の塊であり、

歯にこびりつくことで口臭が発生しますし、歯周病の発症・進行のリスクを高めてしまいます。

とくに、歯石は歯の裏側に付着していることが多いため、一見すると確認できません。

自分の歯の状態を知る時は、歯の表面だけでなく鏡を使って裏側も確認するようにしてください。

そこで歯石が付着しているようなら、例え歯が白くても歯が健康な状態とはいえません。
 
 

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