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歯科コラム

「男性は歯周病にかかりにくい」と聞きましたが、それは本当ですか?

2021年09月10日

 

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL TSUKISHIMAです。

今回のテーマは「歯周病にかかりやすい人とその理由」です。

「男性の方が歯周病にかかりにくい」「女性の方が歯周病にかかりやすい」と聞いたことはないでしょうか。

これは解釈の仕方によっては事実ですが、だからといって男性が歯周病にかからないわけではなく、

男性の中にも歯周病にかかりやすい人はいますし、女性の中にも歯周病にかかりにくい人がいるのです。

こう一言で表現すると複雑になってしまうため、ここでは歯周病にかかりやすい人の特徴について解説します。

 

男性が歯周病にかかりにくいといわれる理由

男性が歯周病にかかりにくい…言い換えれば、女性の方が歯周病にかかりやすいということになりますが、

そういわれている理由として、女性ホルモンが挙げられます。

歯周病の原因菌は女性ホルモンをエネルギーにする特徴があります。

そのため、妊娠時など女性ホルモンが過剰に分泌する時期では歯周病の原因菌の働きが活発になり、

歯周病にかかりやすい状態になるのです。とくに妊娠中は悪阻によって歯磨きがしづらいなど、

歯周病にかかるリスクが高くなるため、注意が必要なことに間違いはありません。

とはいえ、男性が女性に比べて歯周病にかかりにくいのはその点のみになりますから、

他の要素を考えると決して男性の方が歯周病を予防しやすいわけではありません。

 

歯周病にかかりやすい人

以下の特徴に当てはまる人は歯周病にかかりやすく、これは男性・女性関係なくいえることです。

つまり、以下の特徴に当てはまるなら男性でも歯周病にかかりやすいということになりますし、

以下の特徴に当てはまる女性は、妊娠時などとくに注意する必要があるということになります。

 

噛み合わせが悪い人

嚙み合わせが悪い人は、さまざまな理由で歯周病にかかりやすいです。

 

マウスピース装着の時間

ホームホワイトニングでは、1日2時間ほどマウスピース装着してホワイトニングを行います。

 

  • ・歯並びが悪い:歯並びが悪いことで歯磨きがしづらく、磨き残しが多くなります
  • ・歯肉に負担がかかる:嚙み合わせた時に過剰な力がかかり、歯肉に炎症を引き起こします
  • ・口呼吸になる:乾燥した空気を口の中に取り込むことで、唾液が蒸発して細菌が流れにくくなります

 
これらの理由から、嚙み合わせが悪い人は歯周病にかかりやすい傾向があります。

 

水分をあまり補給しない人

水分補給を怠ると、身体の水分が不足して唾液の分泌が抑制されます。

そうなると唾液による自浄作用が不充分になり、口の中で細菌が停滞することになります。

また、歯周病の原因菌の特徴を考えると、唾液の少ない乾燥した口の中は歯周病の原因菌にとって絶好の環境です。

 

疲労やストレスが溜まっている人

疲労やストレスが溜まっていると、身体の免疫力が低下します。

そうなると風邪を引くなど体調を崩しやすく、これは免疫力低下によって細菌に感染しやすいのが理由です。

歯周病も細菌の感染によって起こる病気ですから、免疫力が低下することで感染しやすくなります。

 

タバコを吸っている人

タバコを吸うとニコチンによって免疫機能が狂わされるため、細菌に感染しやすくなります。

また、喫煙によって歯にタールがこびりつくことでプラークが付着しやすくなり、

さらに歯周病が発症しても歯肉の腫れが抑えられるため、歯周病の発症に気づかず重症化しやすいのです。

 

家族が歯周病を患っている人

歯周病の原因菌は、唾液を介すことで人から人へと移動します。
 

  • ・ペットボトルやコップの回し飲み
  • ・食器の共用
  • ・歯ブラシ同士の接触

 
唾液を介す行為としては、たとえばこれらのことが挙げられますが、いずれも家族間で行うことの多い行為です。

つまり、家族内に歯周病を患っている人は、自分に歯周病の原因菌が移る可能性が高いということになります。

 

歯周病を予防するには

歯周病を予防するには、以下の3つを全て実践するのが効果的です。

全て実践できれば歯周病が予防しやすくなるのはもちろん、発症時も重症化を防ぎやすくなります。

 

歯磨きの精度を上げる

デンタルフロスや歯間ブラシを使って、歯磨きの精度を高めましょう。

ちなみに、ブラッシングだけの歯磨きではプラークの除去率はおよそ6割といわれていますが、

デンタルフロスや歯間ブラシを使うことでこれをおよそ8割まで高めることができます。

 

生活習慣を改善する

上記で解説した「歯周病にかかりやすい人の特徴」を見ると、改善するための生活習慣が見えてきます。
 

  • ・適度に水分補給をする
  • ・疲労やストレスを解消する
  • ・タバコを吸わない

 
これらを実践すれば歯周病にかかるリスクを大幅に下げることができますし、
糖の摂取を控えるなどの食生活の改善も有効です。
 

定期検診を受ける

定期検診を受けることで、ブラッシング指導や歯のクリーニングなどの予防治療を受けることができますし、

定期的に検診を受けていれば歯周病が発症した場合も早期発見が可能です。

 

まとめ

いかがでしたか?

最後に、歯周病にかかりやすい人とその理由についてまとめます。

1. 男性が歯周病にかかりにくいといわれる理由 :歯周病の原因菌が女性ホルモンをエネルギーとしているため

2. 歯周病にかかりやすい人 :嚙み合わせが悪い人、水分をあまり補給しない人など

3. 歯周病を予防するには :歯磨きの精度を上げる、生活習慣を改善する、定期検診を受ける

これらのことから、歯周病にかかりやすい人とその理由について分かります。

ここで解説したのは、あくまでリスクの問題です。

歯周病にかかりやすい人でもしっかりと予防すれば発症を回避できますし、

歯周病にかかりにくい人でも予防を怠れば発症してしまいます。

そのため、自分が歯周病にかかりにくいと分かっても、予防意識は高めたままにしておいてください。

 
 

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』