歯科コラム
プラークコントロールとは、どういう意味ですか?
2022年03月25日
中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL TSUKISHIMAです。
今回のテーマは「プラークコントロール」です。
歯周病の予防や治療をテーマにした解説では、大抵プラークコントロールという言葉が登場します。
プラークは歯垢、コントロールは制御・管理を意味する言葉ですから、
プラークコントロールとは、「歯垢を制御する」「歯垢を管理する」という意味になります。
とはいえ、この解説だと分かりづらいので、ここではプラークコントロールについて解説していきます。
プラークコントロールとは
プラークコントロールとは、簡単にいえば「歯垢を減らすこと」です。
例えば、歯周病の治療では、お口の中を清潔な状態にすることが求められますから、
プラークの除去が必要であり、その意味で「プラークコントロールをしてください」と表現します。
また、プラークコントロールが歯周病治療に含まれていることから、
「プラークコントロール=歯周病の治療法」と思っている人も多いかもしれません。
しかし歯周病に限らず、お口の健康のさまざまな部分において、プラークコントロールは必要です。
プラークコントロールができていない場合
プラークコントロールができていない人は、どのような問題を引き起こすのでしょうか。
そこで、プラークコントロールが不充分な場合に起こることをまとめます。
口臭が発生する
プラークコントロールができていないということは、お口の中で細菌に食べカスが存在しているということです。
そのため、いくらお口の中が健康でも口臭が発生します
歯石ができる
歯垢が一定時間経過すると、石灰化して歯石となります。
プラークコントロールが不充分な場合、お口の中でプラークが停滞していますから、
時間の経過によって歯石ができてしまいます。
歯と歯の間、歯と歯肉の境目などにできる白い塊が歯石で、歯石は歯磨きをしても除去できません。
むし歯や歯周病になる
プラークコントロールができていなければ、お口の中は多くの歯垢が存在した状態です。
歯垢は細菌の棲み処になるため、当然そこにはむし歯や歯周病の原因菌も含まれています。
そのため、プラークコントロールができていないと、むし歯や歯周病になってしまいます。
プラークコントロールの方法
プラークコントロールとは、どのような方法で行えば良いのでしょうか。
これには2つの発想が必要で、まず基本となるのはプラークを除去することです。
そしてもう1つ、プラークの発生を最大限抑えることも必要です。
では、具体的な方法を以下で解説していきます。
精度の高い歯磨きをする
通常のブラッシングでは、プラークの除去率は60%程度といわれています。
これをさらに高めるためには、デンタルフロスや歯間ブラシを使って磨くのが効果的です。
どちらも歯ブラシが届かない箇所を磨けるため、プラークの除去率が80%程度まで高まります。
予防歯科のプロフェッショナルケアを受ける
予防歯科とは、「むし歯を予防するための心構え・取り組み」であり、
歯科医院では、そのためのプロフェッショナルケアを受けることができます。
いわゆる予防治療と呼ばれるもので、歯のクリーニング、歯石の除去などの方法があります。
食生活を改善する
例えば、「糖の摂取を控える」「間食を止める」などの改善は、プラークの発生を抑えることができます。
発生したプラークを除去する考えも大切ですが、それだけでなく、プラークの発生を抑える考えも大切です。
定期検診を受けてプラークコントロールの方法を知る
歯科医院で定期検診を受ければ、プラークコントロールの方法を知ることができます。
例えば、ブラッシング指導を受けることによって、歯ブラシによるブラッシングの技術が高まります。
また、生活習慣改善のアドバイスを貰うことで、プラークの発生を抑えるライフスタイルを確立しやすくなります。
さらに、定期検診を受けていれば、むし歯や歯周病の有無も確認できるため、
これらの病気が発症してしまった場合にも、早期発見と治療が可能です。
つまり、定期検診を受けることによって、むし歯や歯周病を予防しやすくなり、
同時にこれらの病気の重症化を防ぐことができるのです。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、プラークコントロールについてまとめます。
1. プラークコントロールとは :歯垢を減らすこと。歯垢を除去するだけでなく、発生を抑えることも含まれる
2. プラークコントロールができていない場合 :口臭の発生、歯石ができる、むし歯や歯周病になる
3. プラークコントロールの方法 :精度の高い歯磨きをする、予防歯科のプロフェッショナルケアを受けるなど
4. 定期検診を受けてプラークコントロールの方法を知る :むし歯や歯周病の発症・重症化の予防につながる
これらのことから、プラークコントロールについて分かります。
つまり、プラークコントロールとはプラークを除去すること、発生を抑えることを意味します。
これは歯周病の治療において必須ですが、同時にむし歯や歯周病の予防においても必須です。
プラークコントロールが不充分だと、むし歯や歯周病が発症するリスクも高くなってしまいます。
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