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歯科コラム

メタルボンドとはどのような素材ですか?

2022年02月26日


 
中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL TSUKISHIMAです。

今回のテーマは「メタルボンドの説明」です。

セラミックには4つの種類があります。
 
オールセラミック、ハイブリッドセラミック、ジルコニアセラミック、メタルボンドの4種類ですが、

メタルボンドはセラミックの名前がついていないので、一見セラミックとは思えないですよね。

しかし、メタルボンドもセラミックの一種であり、ここではメタルボンドについて解説していきます。
 

メタルボンドとは

メタルボンドとは、文字どおり金属を使用したセラミックです。

正確には金属のフレームにセラミックを焼き付けたもので、

分かりやすく表現すると「外見はセラミック・中身は金属」という少し特殊なセラミックです。
 
そのため、金属アレルギーの人は注意が必要になります。

セラミックのメリットとして、金属アレルギーの人でも使用できるという特徴が挙げられますが、

メタルボンドは金属を使用しているため、このメリットは当てはまりません。
 

メタルボンドのメリット

メタルボンドは金属のフレームを使用しているため、

セラミックでありながら、金属の強度を兼ね備えているのがメリットです。

これは、強度が金属に劣るというセラミックのデメリットを解消しているともいえます。
 
あくまで表面はセラミックですから、やはり強い力で噛むと割れてしまうことがありますが、

フレームが無傷であれば修復は容易であり、強度の高さが最大のメリットになります。

そのため、メタルボンドは奥歯をセラミックにする際に、使用されることの多い素材です。
 

メタルボンドのデメリット

先程も解説したように、メタルボンドは金属を使用しているため、

金属アレルギーの人にとっては、その特徴自体がデメリットになります。

また、見る角度によっては金属が見えてしまう点もデメリットでしょう。
 
メタルボンドが劣化した場合、表面のセラミックが剥がれてしまうこともありますから、

オールセラミックなどの素材に比べると審美性で劣ります。

とは言え、セラミックであることに変わりないため、銀歯やレジンに比べれば審美性は遥かに高くなります。
 

ジルコニアセラミックについて

メタルボンドのメリット・デメリットをまとめると、次のようになります。
 
メリット:強度が高い
デメリット:金属を使用している、審美性で他のセラミックに劣る
 
このメリットを活かし、さらにデメリットを解消しているのがジルコニアセラミックです。

ジルコニアセラミックは、人工ダイヤモンドを使用しているため、メタルボンド同様強度に長けており、

さらに金属を使用していないので、金属アレルギーの人でも使用可能です。

また、審美性もメタルボンドより高いため、メタルボンドの上位モデルとイメージすると分かりやすいでしょう。
 

その他のセラミック

セラミックは、メタルボンドとジルコニアセラミック以外にも、

オールセラミックとハイブリッドセラミックと呼ばれるものがあります。
 

オールセラミック

文字どおり、100%セラミックでできており、実は100%セラミックでできているのはオールセラミックのみです。

全てのセラミックの中で最も審美性が高く、さらに年数経過による変色も起こらないため、

使用している間はずっと高い審美性を維持できますし、耐久性にも優れています。
 

ハイブリッドセラミック

セラミックの微粒子とレジンを混ぜ合わせたもので、素材としてはセラミックとレジンの中間にあたります。

レジンを使用していることから、年数経過による変色が起こりますが、

その分だけ他のセラミックに比べて安く、お手軽なセラミックとして位置づけられています。
 

ハイブリッドセラミック(健康保険)

一定の基準を満たしている場合、セラミックにも健康保険が適用されます。

ただし、被せ物に限られるため、詰め物での適用は不可能ですし、素材もハイブリッドセラミックに限定されます。

また、健康保険適用のハイブリッドセラミックは、従来のハイブリッドセラミックと異なり、

審美性・耐久性において劣るものになります。
 

まとめ

いかがでしたか?

最後に、メタルボンドの説明についてまとめます。
 
1. メタルボンドとは :金属のフレームにセラミックを焼き付けたもので、見た目はセラミックで中身は金属

2. メタルボンドのメリット :金属を使用しているため、セラミックでありながら強度に優れている

3. メタルボンドのデメリット :金属を使用しているため、金属アレルギーの対象になる

4. ジルコニアセラミックについて :ジルコニアセラミックもメタルボンド同様に、強度に優れている

5. その他のセラミック :オールセラミック、ハイブリッドセラミック、保険診療のハイブリッドセラミック
 
これらのことから、メタルボンドの説明について分かります。

メタルボンドの特徴をまとめると、金属を使用している点がメリットにもデメリットにもなっており、

メリットは強度に長けていること、デメリットは金属アレルギーの対象になることです。

また、メタルボンドの上位モデルとして、ジルコニアセラミックと呼ばれるものもあり、

こちらはメタルボンド以上に審美性が高く、金属アレルギーの対象にもなりません。
 

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』