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歯科コラム

自由診療になる歯科治療

2022年04月08日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL TSUKISHIMAです。
今回のテーマは「自由診療になる歯科治療」です。
歯科の治療には健康保険が適用されますが、全ての治療にいえるわけではありません。

歯科医院で対応する治療の中にも、自由診療になるものがあるのです。
そこで、ここでは歯科治療の中で、自由診療になる治療法について解説していきます。
また、保険診療と自由診療の基準についても触れていきます。

保険診療の基準

まず、健康保険が適用される基準について解説します。
健康保険が適用されるのは、「病気の症状を治すために必要な最小限の治療」です。
例えば、次の3つの治療を比較してみてください。

●病気を治すための治療
●病気を治して、さらに予防するための治療
●病気と全く関係のない治療

2つ目の治療は、「病気を治してさらに予防する」という点で、最小限以上の治療法になります。
3つ目の治療は、病気と無関係の治療法になります。
そのため、これらはいずれも健康保険が適用されず、自由診療になるのです。
このことを前提として考えると、歯科における自由診療が分かってきます。

ホワイトニング

ホワイトニングは、歯を白くするための治療です。
つまり審美目的であり、病気の治療とは全く関係ありません。
そのため、ホワイトニングは自由診療になります。

例えば、ホワイトニングを行う時にむし歯が発見されたとして、
この場合は、むし歯治療に健康保険が適用されますが、ホワイトニングは自由診療になるのです。
ホームホワイトニング・オフィスホワイトニング、どちらにおいても同じことがいえます。

インプラント

インプラントは、歯を失った場合に行う治療法です。
「失った歯に対して人工歯を入れる」という点で、健康を目的とした治療であり、
その部分においては、健康保険適用の基準を満たしています。実際、入れ歯は保険診療になりますからね。

しかし、高い安定性と審美性は最小限の価値があるため、インプラントは自由診療になります。
ただし、生まれつきの病気などが原因で顎骨が欠損しているなど、
一定の条件を満たした場合に限り、インプラントでも健康保険が適用されるケースがあります。

セラミック治療

セラミック治療も、インプラントと同様のことがいえます。
詰め物や被せ物は、むし歯治療の過程で必要な処置になるので、
セラミックの詰め物や被せ物を入れることは、健康目的の治療に含まれます。

しかし、セラミックという素材は審美性が高く、二次虫歯も予防しやすい特徴を持っているなど、
最小限以上の価値があるのです。そのため、セラミック治療は自由診療になります。
ただし、ハイブリッドセラミックのみ、一定の条件を満たした場合は、保険診療での対応が可能です。

歯列矯正

患者さんによっては、審美性以外の目的で歯列矯正を希望するケースがあります。
例えば、「歯並びを改善して、むし歯や歯周病を予防しやすくしたい」というケースです。
この場合、治療の目的は健康目的といえますが、それでも矯正は自由診療になります。

というのも、例え健康目的だとしても、治療によって審美性が高まるからです。
確かに、噛み合わせが悪いことは、むし歯や歯周病になるリスクを高めますが、
噛み合わせの悪さ自体は病気ではないため、歯列矯正は自由診療になるのです。

エムドゲイン法

歯周病の治療は保険診療になりますが、そこでエムドゲイン法を希望する場合、
この治療については自由診療になります。エムドゲイン法とは骨の再生療法であり、
歯周病の進行によって溶かされた歯槽骨の再生を促す治療です。

確かに、溶かされた歯槽骨は自然に再生することはないのですが、
歯槽骨の再生は、歯周病治療の過程において、必須の治療として位置づけられていないのです。
そのため、エムドゲイン法は歯周病治療に含まれず、別途行う自由診療になるのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、自由診療になる歯科治療についてまとめます。

1. 保険診療の基準 :健康を目的とした病気の治療で、なおかつ必要最小限の治療であること
2. ホワイトニング :完全に審美目的の治療になるため、自由診療になる
3. インプラント :健康目的ではあるが、必要最小限以上の治療法になるため、自由診療になる
4. セラミック治療 :詰め物や被せ物は健康目的ではあるが、必要最小限以上の治療法なので、自由診療になる
5. 歯列矯正 :審美性が向上する点で、審美目的を含むことになり、自由診療になる
6. エムドゲイン法 :歯槽骨の再生は歯周病治療の一貫ではなく、必要最小限以上の治療法になる

これらのことから、自由診療になる歯科治療について分かります。
このように、歯科治療の全てが保険診療というわけではありません。
また、自由診療は歯科医院ごとで自由に費用を設定できるため、治療費が一定ではありません。

そのため、自由診療を希望する人は、必ず歯科医院で費用を確認するようにしましょう。
費用に関するトラブルを避けるためにも、正確な費用を把握した上での治療が必要です。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』