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定期検診は何故必要なのですか?

2022年06月24日

中央区月島勝どきの歯医者さん、YUZ DENTAL TSUKISHIMAです。
今回のテーマは「定期検診の必要性」です。
歯医者に行く人は、お口の中に何らかの悩みを抱えていることが多いですよね。

「歯が痛い」「違和感がある」「詰め物がとれた」など、何らかの症状を感じて、
それを改善するために歯医者に行きます。一方、定期検診はこのような異常がなくても歯医者に行くもので、
それに対して「費用が勿体ない」「面倒」と感じる人もいるかもしれません。

そこで、ここでは定期検診の必要性について解説していきます。

1. 定期検診の目的

定期検診を受ける目的は、お口の健康状態を確認することです。
しかし、ただ確認するだけでなく、症状を予防することも目的であり、そのための治療も行います。
例えば、歯のクリーニングやブラッシング指導は、いずれもむし歯や歯周病の予防効果を高めます。

さらに、症状を早期発見することも定期検診の目的です。むし歯や歯周病が発症した場合、
進行前に自覚するのは困難であり、なぜなら進行前の段階では、目立つ自覚症状がないからです。
例えば、むし歯になると歯が痛むようになり、「歯が痛い」と思うことでむし歯を自覚する人が多いですよね。

しかし、歯が痛む症状が起こる時点で、そのむし歯は進行しています。
歯が痛まない時点でむし歯に気づくのは難しいのですが、定期検診を受ければそれを発見できるため、
重症化する前に早期発見・早期治療ができるようになるのです。

2. 予防歯科と定期検診

定期検診の目的を考えると、定期検診はむし歯や歯周病を予防するために有効であることが分かります。
ただ、そうなると予防歯科との区別がつきにくいと感じる人も、多いのではないでしょうか。
歯医者では、「むし歯を予防するために予防歯科を受けましょう」という案内もなされています。

では、予防歯科と定期検診はどう違うのか、それについて解説します。
実は、予防歯科とは診療名ではなく、「むし歯を予防するための取り組み」を意味する言葉です。
そして、歯医者で行う予防歯科のことを、プロフェッショナルケアと呼びます。

定期検診は、プロフェッショナルケアの一つであり、
つまり「定期検診=歯医者で行う予防歯科」という意味になります。
まとめると、「定期検診=歯医者で行う予防歯科」「予防歯科=むし歯や歯周病を予防するための取り組み」です。

3. 定期検診を受けないと発見が難しいもの

定期検診は、お口の中で起こっている症状や異変を、いち早く発見することも目的です。
例えば、以下のことについては定期検診を受けていなければ、発見が難しくなってしまいます。

歯周病

歯周病は静かなる病気と呼ばれており、その由来は目立つ自覚症状がないからです。
そのため発症しても気づきにくく、知らない間に発症して進行するケースが多いのです。

初期のむし歯

初期のむし歯は、歯の色が濁ったように変色するだけで、痛みなどは起こりません。
象牙質まで進行すれば、歯に痛みを感じることでむし歯に気づきますが、初期段階では気づきにくいのです。

二次むし歯

二次むし歯とは、むし歯の再発です。最初のむし歯で神経を失っていれば、進行しても痛みを感じないですし、
詰め物や被せ物で処置されていることで、患部を目で見てむし歯を自覚することもできません。

人工物の劣化

詰め物や被せ物などの人工物は、永久に使うことはできません。
とはいえ、劣化しても違和感がないことが多く、人工物の劣化に気づくことは難しいのです。

4. 定期検診の費用

PMTCなど、自由診療の予防治療を受ける場合はともかく、
保険適用の範囲で考えれば、定期検診の費用は1回につき3000円ほどになります。
半年に一回の頻度で受けるとして、年間の費用は6000円ほどになります。

一方、むし歯や歯周病で歯を失うとして、インプラントで対応した際の費用の相場は1本につき30万円ほど。
つまり、「定期検診50年分=インプラント1本分」という計算になるのです。
仮に歯を2本失えば、定期検診50年分の費用の方が遥かに安くなるでしょう。

そう考えると、歯を守るための費用として、定期検診の費用は決して高くないといえますから、
「定期検診の費用が勿体ない」と思うのは、実際には間違いということになります。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、定期検診の必要性についてまとめます。

  1. 定期検診の目的 :むし歯や歯周病の予防、これらが発症した際の早期発見と早期治療
  2. 予防歯科と定期検診 :定期検診とは、歯医者の予防歯科における代表的なもの
  3. 定期検診を受けないと発見が難しいもの :歯周病、初期のむし歯、二次むし歯、人工物の劣化
  4. 定期検診の費用 :半年に一回受けた場合、50年分の費用とインプラント1本分の費用がほぼ同じ

これらのことから、定期検診の必要性について分かります。
定期検診を受けていれば、むし歯や歯周病を予防しやすくなりますし、発症時も重症化を防ぎやすくなります。
また、そのための費用も歯を失うことに比べれば安くなるので、決してムダな費用にはなりません。
大切な歯を守るためには、定期検診を受けることが欠かせないのです。

月島 勝どき 歯医者なら『YUZ DENTAL tsukishima』