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歯科コラム

50代男性「途中になっている根の治療を再開したい」病気になっていた歯の根の先端部分を、MTAを使用した根管治療と歯科用顕微鏡を用い外科的に治療し、色味が不自然な前歯の被せ物も作り直した症例

2022年10月23日

治療前

治療後

ご相談内容 「コロナの影響で根の治療が中断したままなので、治療を再開したい。左上の前歯の裏側も、穴が開いて鈍い痛みがある。他にも虫歯があるかもしれない」とご相談をいただきました。
カウンセリング・診断結果 最後に治療をした日から時間が経っていたので、レントゲン撮影をしたところ、左上の前歯(中切歯/1番)の根っこの先端部分が病気になっている「根尖病変(こんせんびょうへん)」でした。
患者様には、通常の根の治療だけではなく、外科的な根の治療(悪い根を切る処置)が必要になる可能性と、この治療は保険の効かない自由診療(自費治療)であることをご説明しました。
また、右上の前歯(側切歯/2番)と左上の前歯(側切歯/2番)の被せ物の色が隣り合う歯と色味が合っておらず、不自然な見た目でした。患者様も「見た目をきれいにしたい」とご希望だったため、今回新しく被せ物を作り直す必要があると診断しました。
行ったご提案・治療内容 根の先に大きな病気が見つかった左上の前歯は、歯科用の顕微鏡「マイクロスコープ」を使って根の治療を行った後、悪い根を切る必要がある場合にも効果的な歯科用セメント「MTA」を使って根の中を消毒する「根管充填」を行いました。
さらに、色味が合っていなかった3本の前歯(右上2番、左上1番・2番)は、「ファイバーコア」と呼ばれる歯の根っこを強くするための土台を作りました。
最終的な被せ物の素材は「セラミック」でも色味は合わせられますが、噛み合わせを考えた時に、より強度が高いジルコニアの方が最適だと判断し、患者様にご提案しました。
患者様の自然な歯の色味に近付けるため、歯科技工士と綿密なすり合わせをしながら被せ物を作製しました。
治療期間 3ヶ月
おおよその費用 590,000円
術後の経過・現在の様子 左上前歯の痛みはなくなり、周りの被せ物の色味も自然に仕上がりました。患者様にも大変ご満足いただけました。
また、歯の土台を入れたことによって起こる歯肉や周囲の歯の腫れ・痛み・違和感等の「偶発症」もなく、治療経過は良好です。
治療リスク ・治療を途中で中断したまま放置すると、歯の根や被せ物が壊れてしまう可能性があります。
・歯の根っこの先端部分が病気になってしまう症状は再発する可能性があるため、定期的な検診で様子を見ることが大切です。

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