歯科コラム
40代女性「硬いものを噛むと痛く、冷たいものがしみる」深い虫歯があった金属製ブリッジの土台の歯に、MTAセメントを詰めて神経を残した症例
2022年11月19日
治療前
治療中
治療後
ご相談内容 | 「1年くらい前から硬いものを噛むと左下の奥歯が痛むようになり、最近は冷たいものがよくしみる」とご相談をいただきました。 |
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カウンセリング・診断結果 | 拝見したところ、左下奥歯(第2小臼歯/5番)がなく、以前に他院で抜いた後の治療として、両隣の歯(手前の第1小臼歯/4番・奥の第1大臼歯/6番)に金属の詰め物をしてから、白い人工の歯を橋渡ししてくっつける「ブリッジ」が装着されていました。 本来は、両隣の歯にブリッジをしっかり固定させる必要がありますが、劣化により手前の歯の接着面が剥がれており、奥側の歯だけでブリッジを支えている不安定な状態でした。 レントゲンで見ると、ブリッジになっている2本の歯は、詰め物の下に、治療後に再び虫歯になる「二次虫歯」が確認できました。虫歯はかなり大きく、痛みやしみる原因だと考えられました。 |
行ったご提案・治療内容 | ブリッジを外して虫歯を取り除くと、両歯とも虫歯が深く神経にまで達していました。 通常であれば、神経を全部取る「抜随(ばつずい)」という治療をしますが、神経を抜いた歯はもろくなり、歯の寿命が短くなってしまいます。 患者様は「神経も自分の歯もできるだけ残したい」と望まれたため、神経の一部だけを切った後に、殺菌作用があり神経のふたになる歯質部分の再生が望める薬剤「MTAセメント」を詰めて神経の保存を図る「VPT(バイタル・パルプ・セラピー)」という治療をご提案し、同意していただきました。 |
治療期間 | 1日 |
おおよその費用 | 100,000円 ※50,000円×2本 |
術後の経過・現在の様子 | 治療直後は少ししみるような症状があったもののすぐに落ち着き、現在は痛んだりしみたりもなく快適にお過ごしいただけています。 また、神経を残せたことにお喜びいただけました。 |
治療リスク | 治療が終わった歯でも、その後に虫歯になる可能性があります。 |
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