定期健診はなぜ必要なのですか？

中央区月島勝どきの歯医者さん、ＹＵＺ ＤＥＮＴＡＬ ｔｓｕｋｉｓｈｉｍａです。
今回のテーマは「定期健診の必要性」です。
多くの方の場合、歯科医院に行く時は虫歯や歯周病を治すために行きます。
しかし、虫歯や歯周病を治すためではなく予防するために行くこともできます。

それが定期健診で、歯科医院では虫歯や歯周病を予防するため定期健診の受診をすすめています。
実際、虫歯や歯周病の治療を終えた時に歯科医に定期健診をすすめられた方も多いでしょう。
患者さんとすれば症状が治れば定期健診は必要ないと思うかもしれませんが、実はそうではないのです。
そこで、ここでは定期健診の必要性についてのお話をしていきます。

歯磨きだけの場合の予防効果

虫歯や歯周病の原因菌はプラークの中に存在しており、このプラークは歯磨きで除去できます。
歯磨きは虫歯や歯周病の予防のために行いますが、正確にはプラークを除去することで予防しているのです。
逆に言えば、いくら歯磨きしてもプラークを除去できなければ予防にならないということになります。
しかし、いくら丁寧に歯磨きしてもプラークを完全に除去することはできません。

これは数値でも証明されており、ブラッシングだけの場合のプラークの除去率はおよそ６割、
デンタルフロスや歯間ブラシを使用したとしてもおよそ８割…つまり必ず磨き残しが発生します。
このため、歯磨きだけでは虫歯や歯周病の予防において不充分ということになるのです。
ちなみに、定期健診ではブラッシング指導も受けられるため、歯磨きの精度を確実に高めることができます。

　早期発見のメリット

虫歯や歯周病は怖い病気ですが、完全な初期段階で治療すれば実は簡単に治せます。
例えば虫歯治療では歯を削るイメージがありますが、初期段階の虫歯なら削らずに治せますし、
歯周病においても歯石の除去とプラークコントロールだけで完治させることができます。
つまり、早期発見して早期治療してしまえば、虫歯も歯周病も進行な事態には陥らないのです。

しかし、実際にはそうはいきません。なぜなら初期段階の虫歯や歯周病には目立った自覚症状がないからです。
その点、定期健診を受けていれば虫歯や歯周病の早期発見が可能です。
と言うのも、定期健診では歯科医がお口の健康状態を確認するため、
本来自分なら気付けないほど初期段階の虫歯や歯周病を発見できるのです。

　歯石を除去できる

定期健診ではお口のクリーニングを行い、プラークを完全に除去することができます。
さらにプラークだけでなく、歯石を除去することもできるのです。
歯石はプラークが石灰化したもので、一度歯石になってしまうと歯磨きでは除去できません。
しかも歯石にはプラーク以上の細菌が潜んでおり、特に歯周病の悪化につながりやすいのです。

この歯石は歯科医院でしか除去できないため、

歯石ができている方はそれを除去できるだけでも定期健診を受ける価値があります。
また、歯石がたまると見た目も悪くなりますし、口臭を招きやすくもなります。
このため、エチケットの意味でも定期健診を受けて歯石を除去しておきましょう。

生活習慣改善のアドバイスを貰える

虫歯や歯周病はそれぞれの原因菌に感染することで起こる…言わば細菌の感染症の一種です。
身体の免疫力が低下することで細菌に感染しやすくなるため、
それは虫歯や歯周病にかかりやすくなることを意味します。
さて、身体の免疫力を高めるためには日常生活の過ごし方がポイントとなります。

身体の免疫力を低下させない、もしくは免疫力を高める生活習慣を身につけなければならないのです。
とは言え、具体的に何をどう改善すればいいのか分かりづらいと思います。
その点、定期健診を受ければ生活習慣改善のアドバイスも貰えるため、
それを実践することで確実に身体の免疫力が高まりますし、そうなれば虫歯や歯周病を予防しやすくなります。

まとめ

いかがでしたか？
最後に、定期健診の必要性についてまとめます。

１.　歯磨きだけの場合の予防効果　：プラークの除去率は６割程度。デンタルフロスを使っても８割程度
２.　早期発見のメリット　：定期健診を受けることで虫歯や歯周病を早期発見でき、簡単な治療で終えられる
３.　歯石を除去できる　：定期健診ではお口のクリーニングを行い、歯磨きでは対処できない歯石も除去できる
４.　生活習慣改善のアドバイスを貰える　：アドバイス内容を実践することで身体の免疫力を高められる

これら４つのことから、定期健診の必要が分かります。
歯科医院は症状を治すだけではなく、症状が起きないよう予防するための治療も行っています。
それが定期健診で、これを受けることで虫歯や歯周病にかかるリスクが確実に減少します。

また、例え虫歯や歯周病にかかってもすぐに発見できるため、早期治療も容易になるのです。
特に歯周病は自覚症状も少ないことから、実際に歯周病にかかっても気付かない方がほとんどです。
このため、定期健診を受けて自分の歯を守る意識を誰もがもっと高めなければなりません。